“ My Cinderella girl 2 ” (ページ13)

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Episode63 ページ13

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Jin side

廉も岸くんもAちゃんももどかしいな。

俺は岸くんの気持ちにずっと気付いてたよ。
Jrとしてコンサートしてる時からね。

お気に入りのファンの子なのかなって思ってた。

でも俺たちの単独公演には居なかったよね。
廉のいる公演に居て、廉のうちわを持ってたよね。
うちわが持てない時は赤のペンライト。
廉は昔は赤だったからね。

その子のことを見つめる岸くんの目が切なかった。
いつか岸くんのファンになってくれたらいいねって。
何も言わない岸くんだけど、ずっとメンバーとして一緒にやって来たから全部分かってたよ。

廉から話を初めて聞いた時。
驚きはしなかった。あの子だろうなあって。
同時に岸くんもそれに気付いた顔をしてた。

廉が初めてAちゃんを呼んだコンサート。
さすがに俺もびっくりしちゃった。
だって“きし”ってうちわ持ってんだもん。

それは岸くんの心をえぐるよ。
…岸くんはずっとそれを望んでたんだよ。
タイミングが少し前だったらどんなに良かったか。

でも誰も悪くないんだよ。
みんなが好きな人に真っ直ぐだから。
好きな人を好きって思う気持ちに間違いはないから。

廉のことも、岸くんのことも応援してる。
廉は早くAちゃんの気持ちに気付きなよ。
両思いなのは俺から見ても分かるよ。

岸くんはこれからも自分の気持ちを隠すんでしょ？
岸くんがそれでいいならいいと思う。

だから俺も岸くんの気持ちを知らないふりをする。
だってずっと一緒にやってきた仲間でありリーダー。
仲間の考えは肯定するよ。

だから岸くん。
今はAちゃんのこと飽きるまで好きで居なよ。
廉とAちゃんが付き合ったとしてもね。

俺はいつか岸くんが幸せになれる日を待ってるよ。
それが誰となのかはまだわからない。
もしかしたらAちゃんなのかもしれない。

今は何も分からない。

でも岸くんには絶対幸せな運命が待ってるよ。

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