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『ちょ、ちょっと待っ、へんたいっ！』
「それは違くない！？」
『車に無理やり押し込むなんて、いかがわしい本でしか見た事ないもん！』
「なんでいかがわしい本読んだことあるんだよ！！」
慌てて否定する声が聞こえたが無視。レディーに乱暴するやつはお仕置よ！、だ。
...少し口を滑らせてしまった。仕方ないだろう、ゾムがあんな本ばっか読むから。
そんなこんなしているうちに、車のエンジンが入る音がして、ゆっくり地面がズレていく。
『.....っ、降ろしてよ、ねえ！』
「それは出来ないかなぁ。秘密を知っちゃったからね。」
こ、これは口止めだ、とか言って物理的に二度と話せないようにされるやつ！？
やだ、まだ生きてたい。やりたいことも沢山あるし、
『.....ック、..』
「え、えぇ！？待ってごめん泣いた！？今のは嘘、ただ言ってみたかっただけ！ほら見てなにも持ってない、大丈夫だから！」
『うぅ〜〜.........』
「見て、ほら！！！」
恐怖心からか生理的な涙が出てきてしまい、焦って意味不明な言動をしだすぴくとの様子が目に入った。
必死な顔して、両手を高々と掲げて。
なんとも間抜けなその様子に涙もいつの間にか止まり、笑いが溢れていた。
『んへ、なにそれっ...へへっ』
「扱い方子供みたいだな.....あっ、違う違う何も言ってないよ！？」
沈黙。
なんだか急にとても気まずくなる。本当にぴくとが私を撃つ気が無かったとしても、だ。
あの拳銃はだとしたらなんのために？
攻撃用等だったら完全に口止めされている筈。
もしかしたら、触れてはいけない話題じゃないかとまだおこってもいないことの想像で震える体を押さえつけ、言葉を発したくない、ときゅっと結ばれた唇をこじ開け、
何かそれについて言及しようとしたとき、
車が止まった。
「あ、ついたみたい。ここが家...なんだけど、」
ぴくとは車から降りるとこちらを一瞥して、一言着いてきて、と言い家の中へ入っていった。
.........えぇ、家大きくないですか？
回りを高い壁で囲まれ、外部からの情報をなにもかもシャットアウトしている屋敷。
こんなところに足を踏み入れるのは気が引けたが、ずんずんと歩き進めるぴくとは、こちらを気にする素振りもなく。
このままだと置いていかれると判断した私はしょうがなくついて行くことにした。
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双雲銀(プロフ) - はくやさん» 二章完結までにここまで進めたかったからですね…なんでもっと計画的にやれなかったんでしょうかね…。はい、続編も是非お願い致します！ (2021年8月30日 22時) (
レス) id: 10dba7cb9a (このIDを非表示/違反報告)
双雲銀(プロフ) - 羽具さん» ありがとうございます…！ゆっくりにはなってしまいますが、第三章もどうかよろしくお願い致します！！ (2021年8月30日 22時) (レス) id: 10dba7cb9a (このIDを非表示/違反報告)
はくや - 結構急展開なってる！？続編楽しみにしてます！ (2021年8月27日 9時) (レス) id: b44a4212c3 (このIDを非表示/違反報告)
羽具(プロフ) - 楽しみすぎる…!!!更新楽しみにしています！頑張ってください！！！ (2021年8月25日 21時) (レス) id: a3fd2bf9c9 (このIDを非表示/違反報告)
双雲銀(プロフ) - 玉さん» 誤字失礼しました。見に余る光栄で、となっておりますが正しくは身に余る光栄で、です。ご迷惑をおかけしました。 (2021年8月18日 21時) (レス) id: 10dba7cb9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：双雲銀太 | 作成日時：2021年7月21日 16時
