.04 ページ4
走って、おうちまで帰って、冷蔵庫をがさごそ。
お肉がいいかな？うーん、お米はいらないよね。
そうしてかき集めた食べ物を袋に入れて、家を飛び出した。
『じゃじゃーん！！持ってきたよ！』
またさっきの河川敷に戻って、食べ物を入れた袋を高々と掲げた。と、同時にまたその場にいる全員の視線が集まる。早く寄越せという視線を沢山感じたため、地面に置いて、離れて見守ることにした。
何匹かがくんくん、と匂いを嗅いでから、勢いよく齧りついて、それが緊張を和らげたのか他の人達も食べ始めた。
私はと言うと、あどれなりんが出ていたのかそれまで微塵も感じなかった寒気に襲われていた。へくちゅ、へくちゅとくしゃみも出てくる。
あーあ、風邪ひいちゃったかな。そう言えば傘刺さずに走り回ってたんだった。と思ったが既に手遅れ。
咳が止まらない私をきょとん、と不思議そうな目で見つめてくる金色のリーダー格さん。そういえば忘れかけていたけど、中身は私と同じく言葉や人の形を持つ獣人。
余計な心配、かけちゃダメだよね。と思い、
『それじゃあ、私はそろそろ帰らないと、ままに怒られるから。ふくろはたくさんあるからあげるよ！じゃーね！』
早口にそう言ってその場を後にした。
本当はままなんて、まだまだ帰ってこない時間なんだけど。
私のままとぱぱは、みんなの平和を守るお仕事をしているんだよ、って言ってた。
私は、そんなままとぱぱが自慢で、だから、遊んで貰えなくても、いつも独りぼっちの夜ご飯でも、朝ご飯は一緒に食べられるし、そんな駄々こねるほど幼稚じゃないから我慢できてる。
だけど、やっぱり遊んで欲しい。まだまだ親離れ出来ないオトシゴロだもん。
......雨に打たれないで、直ぐに帰らなかったら、あの人達は遊んでくれたのかなぁ、なんて、思ってないよ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 747人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らとるだお() - これが…アニマルセラピーってやつですか…心地いいですね〜(*´꒳`*) (2022年4月18日 2時) (
レス) @page32 id: f62a5d0896 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 双雲銀さん» いや、ホンマに。動物ってホンマに可愛ええ…。wrwrdも全員可愛ええし、良い作品に出会えてホンマに幸せやわ… (2021年7月24日 20時) (レス) id: 9a926607ca (このIDを非表示/違反報告)
双雲銀(プロフ) - ハルさん» 猫は(というか動物全般は)世界を救うと思ってます.....増してや推し×動物なんていいこと尽くしですよね....そんな気持ちを伝えたくてこの話描き始めたんですが、上手く伝わってるようで良かったです！ (2021年7月24日 19時) (レス) id: c910ec8157 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 双雲銀さん» いやぁ、ホンマに可愛ええんですわ…。猫やし…。 (2021年7月24日 19時) (レス) id: 9a926607ca (このIDを非表示/違反報告)
双雲銀(プロフ) - ハルさん» ありがとうございます.....きゃわいいなんて言って貰えて嬉しいです..... (2021年7月24日 18時) (レス) id: c910ec8157 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：双雲銀太 | 作成日時：2021年5月30日 20時
