二振り目ですか ページ2
Aside
「…ごめんなさい…！
貴方は…二振り目、なんです…」
「え…」
どうやら僕は、二振り目らしい
つまり…ダブり
「…じゃあ…仕方ない、ですよね。
刀解でも、練結でも仰せのままに」
本当は、資材になるなんて嫌だ
同じ俺なのに、一人は主のお側に仕えて、戦って…折れて死ぬ
でも、もう一人は鉄に溶けて、声も届かないまま…何もできず共に折れて死ぬ
…俺は主のために戦いたい…
「っその…貴方は…レアだから…」
「っ！！！」
レア…そっか…
二振りあれば、片方が折れても変えればいい……
第1、第2にそれぞれ組み込ませることも珍しくは、ないはず
…スペア
…まぁ、でも…仕方ないか…
たとえ二振り目でも、同じ菜ノ瀬A
きっと主は俺だって大切にしてくれる筈
…そうだよね？
「…よろしく、主」
よろしく、一振り目の菜ノ瀬A…
ー
菜ノ瀬side
「あつしみっけ！」
厚「っちっくしょー…また見つかっちまったぜ」
乱「みんな、新しい刀が来たんだって！いちにぃが広間に集合って言ってた！」
新しい、刀…？！
じゃあ、僕のはじめての後輩…！
やったぁ、！短刀かな？それとも太刀？打刀？もしかして大太刀かも！
薬研「っはは、はしゃぎすぎてハメ外すなよ」
「わ、わかってますよぉ！僕だって鳴狐さんの次に打刀最年長なんですから！」
ふふ、どんな子なのかなぁ…？
…
ガラッ
主「あー…新しい、仲間を紹介する…
えっと…その、二振り目…なんだけど」
ザワッ
後藤「え？二振り目って…」
五「そんなに、レアな方…なんでしょうか…！」
秋田「…僕たち、短刀ではない事は確かですね」
信濃「おじいちゃんとか、その辺かな？」
二振り目…か
そんなに、珍しい刀剣男士なんだ…
おじいちゃん？それとも鶴丸？鶯丸さんかも…まさか父様…？いや父様のきゃんぺーんは終わってるし…
…まぁ、誰にせよ仲良く出来たらいいなぁ…
でも、なんで主の顔…あんなに苦しそうなんだろう…
主「自己紹介…してもらっていい？」
？「…はい」
ガラッ
A「俺は 菜ノ瀬 A。
二振り目なので、自己紹介は特に…
まぁ、よろしくおねがいします」
「え…」
ぼ、く…？
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作者名：紗砂 | 作成日時：2018年3月10日 20時
