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9口目 ページ10

「渡辺!」

「はい!」

「…よし、欠席なし。
全員いるな。

今日の連絡は…」


…あれから、急いで学校に向かった俺は何とか 遅刻者清掃 をやらされなくて済んだ。

遅刻者清掃というのは、遅刻した生徒に課せられる罰則で。
その日の放課後に必ず清掃に参加しなければならず、もしサボろうものなら翌日の朝に呼び出されてしまう。
…それだけは勘弁だ。
あそこの担当教員、めちゃくちゃ怖いから嫌なんだよ…

…それに、今日は放課後に大事な用があるし。
清掃なんかに時間を取られてる暇は無いしな。

「…あぁ、それと。
今日の数学だが、飯伏先生は来れない。」

「「えぇぇ〜っ!!」」

「…はぁ…?」

山田がそう言うと、教室中に驚きと落胆の声が広がった。

…俺は1人、呆れている。

「体調不良で学校を休むそうだ。
ここ最近、風邪が流行ってきたし、
お前らも気を付けろよ?」


いやいやいや、あいつは仮病だよ山田。
こちとら朝からバッッッチリ顔合わせてますけど。
なんだよ俺だけ馬鹿みたいに急がせといて自分は休むってか!?

あいつ…やってんなぁ…


「じゃあ、今日の朝礼はここまで。
次の教科は化学だな、早めに移動しろよ〜。」


そう言って山田は出席簿で肩を叩きながら、教室を出ていった。



…まぁ、イルが居ない方が気は楽…か。
またぼっちになっちゃうけど…。


俺は化学の教科書を出し、さっさと理科室へ向かった。




…にしてもあいつ、なんで休んだんだろ。

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設定タグ:オリジナル , BL , 執事   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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作者名:みゅん | 作成日時:2020年4月25日 8時

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