【オリジナル】執事系インキュバスのご主人様(餌食)になりました【BL】 (ページ15)

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13口目ページ15

｢単刀直入に言うと～
僕ら追われちゃってるんだよねぇ、"聖水協会"に。｣

聖水…協会…？
なんだそれ

｢祓魔師(エクソシスト)集団のことだよ、Aくん。
祓魔師団体には様々な派閥があるのだけれど、聖水協会はその中でも屈指の有名団体でね。名の知れた祓魔師達が多く所属しているんだ。｣

…へぇ
祓魔師って…たしか…悪魔を退治する、アレだよな？

漫画とかでしか見たこと無かったけど、本当に存在するのか…

｢そうそう、あいつら血の気多いからさぁ？
僕達悪魔を見つけると血眼になって
殺しにくんだよねぇ…
僕はそもそもそんなヤツらと関わりたくないし、いつもは身を隠して人間界にくんだけど…
今回はちーっとばかしヘマしちゃってぇ♡｣

｢ガッツリ見つかっちゃったんだよね、エヴァン。
それはもうひどい形相で追いかけてきてさ。
聞けば、イルが居候してる家が近くにあるっていうから、いっそのこと匿ってもらおうと思って。｣

さっきから聞いてれば、なんかめちゃくちゃ怖そうじゃんその聖水協会とやら…
こいつら匿ってたら俺まで命狙われそうなんですけど…

｢大丈夫ですよ、ご主人様。
聖水協会…
基、祓魔師達は人間に危害は与えません。
…何故なら彼らも人間ですからね。｣

｢はぁ、確かにそうか…
あとこのツッコミ何回やらせるのか知らないけど、心読むな｣

｢実は、大半の祓魔師はインチキなんですよ。
人間界に済む、人間の祓魔師は特にそう。
どこを探しても道具に頼る方ばかり…
ですから、相当弱い悪魔でない限り、退治されることはありません。

…ですが…｣

｢聖水協会のヤツらは、
ちょ～っとひと味違うんだよねぇ。
アイツらには"天使の加護"があるからさぁ｣

天使？
またもや現実離れした単語が飛び出してきた。
祓魔師の次は天使か…

｢天使の名前は"オセ"。
彼は突然聖水協会の前に現れ、
祓魔師達に協力することを示したんだって。
インチキ祓魔師だけならまだしも、天使が相手となると…これがまぁ結構厄介でね。
実際に、仲間が何人か浄化させられた話も何回か聞いてるよ。｣

と、マルコは肩を竦める。

｢そそ、だからさぁ、Aくん。
匿ってくれるよね、僕らのこと♡

大丈夫、大丈夫。
絶対Aくんを危ない目には合わせないって
約束するからさぁ……イルが。｣

お前はしないんかい…

｢…はぁ。
分かったよ…｣

頼むから面倒ごとは起こさないでくれよ…
俺はもうイルで手一杯なんだよ…