駆堂アンヤの友達は。 (ページ2)

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GAME00 ページ2

―――過去―――—

A『っ、ぁ…ごめん、なさい…ごめんなさい…！』

父『ﾁｯこれだからガキは嫌なんだ…』

トモヤ『父さん！Aは何もしてないだろう！？何でいつも…！』

母『あなたはいいのよ。トモヤ。しっかり、この家を継いで頂戴ね。』

トモヤ『…っもう、我慢できない。俺はAと家を出る！』

父『なっ！何を言っている！？お前はまだ高校生なんだぞ！？』

母『そうよ！トモヤは従順ないい子でしょう？そんな馬鹿なこと…！』

トモヤ『本気さ。俺は良い子なんかじゃ無いですから。

　俺はAのためならなんだってする。』

父『金銭面は！？お前に払えるような金額じゃ…！』

トモヤ『母さんと父さんから家を継ぐため、とか言って、

　生きるすべは教えてもらっていますので。

　それに、貯金がありますよ？今までもらったお金全部。』

母『そんな…！』

トモヤ『行こう。A。おいで。』

A『で、でも…』

トモヤ『大丈夫だから。な？兄ちゃんが守ってやるから。』

A『うん…！お兄ちゃん、大好き…！』

―――――――― ――――

後日。Aは、前夜までの記憶を、失くしていた。

ここから、トモヤとの二人の生活が始まった。

A：中一，トモヤ：高一

両親の恐怖がない、そんな生活でAの性格は変わった。

A『兄ちゃん！今日の弁当にピーマンの肉詰め入ってた！』

トモヤ『おー！美味かっただろ？』

A『だけど三日連続は流石に…！』

トモヤ『しょうがないだろ～？Aの喜ぶ顔が見たいんだから。』

A『呆れた顔も見せてあげるよ！』

トモヤ『どっちも可愛いよ｡』

A『男に可愛いって言うなよ～！でも、兄ちゃんだから許す！』

トモヤ『ありがと！』

兄を尊敬し、慕っている、明るい少年になったのだ。

そんなAを、トモヤは見守っていた。

2年前までは。

2年前、『ナカノヒトゲノム』のβ版が出回ったとき｡

トモヤは失踪した。

丁度、Aがアンヤと出会った時だった…