3話 鱗片 後編 ページ3
食堂
「あ、監督生〜!遅いじゃんか!」
「ごめんエースちょっと野暮用で笑」
食堂にはスペシャルカツサンドを頬張る満足げなエースとしょんぼりしながらスープを啜るグリムとデュースの姿があった。
「2人は無理だったんだね、」
「あぁ、エースが最後だったんだ。」
「おいエース!半分オレ様によこすんだゾ!」
「やなこった!これはオレの!」
早速喧嘩を始める二人を眺めながら監督生は、先程のゲーム内容について考えていた。
ゲームというよりは脅迫に近いのだが…
内容は単純。
職員用倉庫に置かれたとあるモノをとってくること。
期間は一週間以内。
守らなければ、グリムの燃やしたチップ・50万ドルの請求とオンボロ寮に魔法を仕掛けて壊すと言われてしまった。
当然監督生にそんな金はない。ついでに言えば急にそんな金を動かせば確実に多方面から疑われる。
監督生にとっての平和は、個人の問題は自分で解決。
なるべく周りに迷惑はかけたくないのが本心である。
だから渋々その脅迫に乗ってしまった…が今、とても後悔している。
こんなことが周りに知られたら必ず何か言われるに決まっているし、なんならなぜそんなバカなことをしたのか後で問い詰められるに決まってる。
だから監督生は内密にその計画を進めることを決意した。
それが後に彼の本性を暴く結果になっても。
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作者名:サマーフルーツ★芽美 | 作成日時:2023年5月27日 10時