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涙が溢れ出す。


『っ...』(泣)


蒙恬はただ、Aの背をさすり、

王賁は頭を撫でる。


恬「(見たことないくらい優しい顔してるんだけど、王賁が。)」

『っ...ぅっ...ごめ、なさ...』

恬・賁「「!!」」

『不甲斐、ない、柱で...ごめんなさいっ...お館様っっ......私が、いるべきだったのにっ......鬼舞辻との戦いでっ、最前線に立つべきだったのに...』


二人の顔が、辛い様な、悲しいような色に染まる。


『ごめんなさいっ......ごめんなさい...ごめんっなさいっっ......ううぅぅ...』(泣)


この世界に来て、初めての涙。

それどころか、Aの記憶にあるうちでの初めての涙。

涙など、出ないと思っていた

泣けないと思っていた

枯れてしまっていると思っていた

そんなAの初めての涙。


恬「(泣き慣れてないっ...)」

賁「...」


天幕の中でただ、涙を流す。

泣く。


?「おーい、ここにAがいるって聞いてきたんだが...」


そこに、空気を読むもクソもない男現る。


『っ!!っ、っ...』(泣)

恬・賁「「!!!!」」

賁「番陽!そいつを追い払え!!絶対に来させるな!!」

番「は、ハハ!!」

信「は?何でだよ!その反応、絶対いるだろ!!」

『(来ないで...見ないで...)』


泣きながら、怯えるように縮こまる。


賁「っ!」

恬「...俺が行くよ。王賁、頼むね。」

賁「!当たり前だ。」


蒙恬が出ていく。


信「あっ、蒙恬!その中にAいんだろ!!?」

恬「さー、どうだろ?今王賁機嫌悪いから帰った方がいいよ?」

信「はぐらかすな!嘉柳から聞いてんだぞ!王賁と蒙恬の所にいたって!」

恬「あら、そうなの。」

信「迎えに来たんだ!さっさと返せ!!」

恬「まぁまぁ、そうカッカすんなって。」

信「何でだよ!何でAを」

恬「信」

信「な、何だよ...」

恬「今は、そっとしておいてあげて。それが、Aちゃんの為だよ。」


真剣に、信の目を見て言う。


信「はぁ?Aの為??」

恬「うん、そう。明日の朝には絶対帰るだろうからさ、ね?」

信「...」

恬「そっとしておいてあげよう?」

信「...チッ、分かったよ。」

恬「うん、ありがと〜。じゃ、俺も戻るから。信も戻りな?」

信「...おう。」


信と蒙恬が帰って行った。

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宵桜の館(プロフ) - 高木さん» 今のところ、誰オチとかは考えて無いです‪wありがとうございます!そうしてみようと思います!! (2021年10月11日 21時) (レス) id: b0c551b146 (このIDを非表示/違反報告)
高木 - いーですね!連れて行くか連れて行かないでいーですよ(o^^o) (2021年10月11日 21時) (レス) id: 1b00569172 (このIDを非表示/違反報告)
高木 - はい!この話鬼滅の話でてくるのすっかり忘れてました笑キングダム目線がいいですこれってオチとかいるんですか? (2021年10月11日 21時) (レス) id: 1b00569172 (このIDを非表示/違反報告)
宵桜の館(プロフ) - 高木さん» ご意見ありがとうございます!!出すシーンと出さないシーンですか...いいですね!例えば、戦毎とかで連れていく連れて行かないとかですか? (2021年10月11日 20時) (レス) id: b0c551b146 (このIDを非表示/違反報告)
宵桜の館(プロフ) - 花奏さん» ご意見ありがとうございます!確かに...どうなることやら‪‪w‪wありがとうございます! (2021年10月11日 20時) (レス) id: b0c551b146 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:宵桜の館 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yozakura_hmp/  
作成日時:2021年10月5日 0時

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