6 : ハートにないのサイダーが ページ7
________『友達、作れよ?クラスでちゃんと』
昨日の彼の言葉を脳内でリプレイ。のち、花でも枯らしそうな長い溜息。
昼休みが始まるチャイムが鳴って、とりあえず手を洗って教室に戻った途端これ、かよ。
早速グループを形成し、甲高い声で机を付け合う女子の皆様の群れをながめる。
まじこはと言えば、天井のスピーカーから流れる声ですぐに居場所が分かった。彼女は昨年に続き放送委員会の当番で毎週2日くらい居ない。
他クラス……まつしのとこ行こうかな、でも新しい友達と食べてるだろうな。
座って、おべんとう出して、ちょっと辺りを見渡して…………食べよ。
「Aちゃーーんいっしょに食べよーう」
神様。へらりと手招きするいぶくんの笑みに、そんなたとえが零れでた。 思わず頬を綻ばせ、近くにあった椅子を引き寄せる。
「わあい、お邪魔します」
しんくん、いぶくん、ゆりんくん。男子、男子、男子。
これはこれで少し新鮮であってそして、ぐるぐる混ざる視線が痛い。
「いぶくんコイツ甘やかしちゃ駄目だよ、人見知りいい加減なおせよ」
「えへへ、しんくんが我が子を見る公園のお父さんみたいな目で凝視してたからほっとけなくて」
「してねえよ!ばーか!ばーか!」
ムキになっていぶくんにいーっとして見せる、君。
迂闊にちょっとだけ笑うと、また影ひとつ。おおこわ。
「あーさっき言えなかったけどROC、観に来てくれたんだよね!どうもありがとう」
「すごくよかったです、うまくいえないけど」
ゆりんくんの言葉に搔き消した輪の音が思い出したように溢れる。
「6人でしょう?しんくんと、ゆりんくん、いぶくんにくらっどねすくん…他は3年生なの?」
「そだよ、あとけけさんとなつしろ。あー良かったら遊びにおいでよ部活〜」
指を折ったままコーヒー牛乳のストローを咥えるしんくんを、ちらり。
「ん?何で僕のほうみるんだよ」
「じゃ、じゃあ……」
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ちょすんぬ(プロフ) - コメント失礼します…!本当に久しぶりに占ツクに来ました。回転騎馬シリーズで大好きになって、狂ったように毎回見てました。wこんなに面白くて綺麗で泣いちゃうようなお話が書ける人がいるんだ…ってひたすら思ってました。本当に大好きです!新作も楽しみです…!! (2017年3月20日 23時) (レス) id: be01bf62af (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - どー。さん初めまして。いつもどー。さんの小説拝見しています。どー。さんの小説宇宙一大好きです。これからも素敵な作品を読ませてください。応援しています (2016年4月15日 12時) (レス) id: 9ddd929866 (このIDを非表示/違反報告)
どー。(プロフ) - 陽咲さん» ありがとうございます。うれしいぜ!!しんさんがしんさんしんさんしてしんさんできるしんさんの話にしていきたいです。ご期待に添えるようより一層努力致します〜!いえ〜い遺影! (2016年4月4日 22時) (レス) id: 562bd5024d (このIDを非表示/違反報告)
陽咲(プロフ) - コメント失礼します、新作おめでとう。とても好きです、どーちゃんのあるおしやばいです。しんさんがしんさんしんさんしてるのをみると、ああしんさんだ!ってなります、物語の雰囲気、進み方、やっぱり全部好きです。無理せず更新頑張ってね (2016年4月4日 21時) (レス) id: dae68d49a9 (このIDを非表示/違反報告)
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