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「コミッサちゃんのコーヒーなんてあるんだ〜...」
ソファーで何を飲もうか迷っていると、ギノさんがやってきた。
ここ数ヶ月で、意外と揶揄うと可愛い所もあるんだと分かった。
「何をそんなに悩んでるんだ？」
「いつも飲んでる物にしようか、コミッサちゃんのやつにしようかって...いつも飲んでると飽きるけど新しい物は怖いでしょ？」
「...じゃあ、俺がそれを買うよ、一口飲んでみるか？」
「うん！コミッサちゃんだからすごいマズイかもよ？」
そのパッケージを2人で眺めて、飲んだらストレスケアになるかもと笑う。
...こんな風に笑うんだ。でも揶揄うと怒るからな。
「どう？どんな味？」
「ミルクが濃いラテか？」
手渡されて、ちょっと悪戯がすぎた。
「関節キスですね？」
「なっ！飲み物くらいキスにもならないだろっ」
顔を赤くして言われても面白いだけなのに。
それを奪い取り飲むと意外と美味しかった。
「たまには甘い物もいいですね、疲れが取れる。ギノさんの味もするかな...？こっち、ギノさん飲む？」
「お前っ！いつか男で痛い目みるぞっ」
「もう痛い目みてますから！で、どっち飲むんです？」
ギノさんはいつものブラックをあたしの手から取る。
「...狡噛と付き合っているのか？」
「あ〜今日のは違うんですよ。あれ佐々山が本を貸しに来た狡噛さんに結構飲ませちゃったみたいで...本を受け取るついでにお水あげたら寝ちゃったんですよ、ソファーで。執行官だし監視官との距離感てやつですか？」
「Aの場合は難しいんだよな。本来ならそうだ。でも、お前...あの事件以降は100を越えていないじゃないか」
「...そうですね。いつもクリアカラーです。兄はおかしいんです。あたしと違って友達を殴っても色相全く濁らなくて...あの日実験的にあたしを...あたしは常にクリアカラーじゃない事に満足した様でした」
はい交換、とブラックとラテを交換する。
「何故公安に？」
「兄が怖かったんです。嫌がるあたしを実験動物みたいに...会いたくなかった所に適正が出たみたいだったのでここに」
ここなら、安全だな？というギノさんは次の瞬間、甘っ！と反応する。
「さっき交換って言ったのに！聞いてないから〜あたしの味します？ストレスケアになるかもしれませんよ、あたしの体質上？」
赤くなるギノさんはそれ以上は怒らなかった。
「狡噛にはするなよ？」
「狡噛さんなら普通にしそうですよ？」
意外とそこに怒り出す。
「それ...あたしに怒るところじゃないじゃん」
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作者名：馨 | 作成日時：2020年3月19日 12時
