息をするように嘘を吐く君へ。(Jr.) (ページ2)

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胡散臭いメールには胡散臭いURLが載ってて、押したらビックリとある住所と行き方が書いてあった。

書かれる通りに道を辿ると超がつくほどの大豪邸。

門を開ければながーく伸びた道。
家に向かう途中にはNightプールを営めるんじゃないかと思うほどのプール。
あと、カフェですか？と思うぐらいのテラス。

不思議の国のアリスの世界に迷い込んだ感覚に陥る。

「………いつき……ひ…あい？？」

表札らしきものに記される当て字だらけのキラキラネーム

怪しい。
来たことを後悔し引き返そうとした。

ドアが開かなければ帰ってた。

「もしかして君が幸運の女神様？？」

ドアから出て来たのは小柄で可愛らしい男の子。

「え、あ、はい、え？」

にっこり笑顔なその子は私の手を引きこう言った

「俺、七五三掛龍也。しめちゃんでも龍也でも何でもいいから呼んで！せーの！」

「え？あ、えっと…しめちゃん？」

「よくできました～」

またにっこにこのしめちゃん(?)は私の頭を撫でてくる。

何ここ。ホストクラブ？？

「まぁまぁ入ってよ！説明はしてくれるからさ」

何もかもわからず手を引かれるままに連れて行かれる。

「あ、そうだ」

ドアの前で止まり振り返るしめちゃんに質問する間も無く唇に何かが触れる。

「え…？」

「これから仲良くなる挨拶。よろしくね、女神様。」

ついに行かない頭を必死に回転させ一つだけわかった。

私のファーストキスは出会って2分のこの男に奪われたんだ。

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1.七五三掛龍也ファーストキスを奪った男。