ワンピース 虚空のココロ

裏切り者 ページ17

.


「誰だ、お前？」





ルフィのいる位置から背後にあたるところに声の主はいた

白いツナギを着た二人とオレンジ色のツナギを着た白熊の中で一際でかい態度をしている男だ


「海軍ならオークションが始まる前からずっとこの会場を囲んでいる」

「おい、本当かよそれ！」

考えもしなかった事実にルフィは驚く



「誰を捕まえたかったのかは知らねーが、まさか天竜人がぶっ飛ばされる事態になるとはな…面白れぇもん見せてもらったよ、麦わら屋一味」


ロビン曰く、ルフィと同じ超新星のトラファルガー・ローで海賊だと

付け加えて言えば、先程から会場の扉近くにいる集団で赤い髪の厳つい顔をした男は同じく海賊で超新星、ユースタス・キャプテン・キッドなのだと

ルフィはそこにいる二人に睨むようにじっと見た


「！！しまったケイミーちゃんが！！」

サンジの声に麦わら一味は会場に目を向ける

そこにいたのはいつの間にか会場に立ち、銃口をケイミーに向けたシャルリア宮だった

「だめ、もう間に合わない！！」

「ケイミーー！！」

「フッ)死ぬアマス…魚！」

勝ち誇った笑みを浮かべ、引き金を引いた



ドゥンッ！！




「…？」

発泡音はした
だが、会場に立つシャルリア宮は腕から血を流している

「全く…天竜人ってのは虎の威を借る狐の如く可笑しな奴らよ」

「何者でアマス！」

傷を庇いながらシャルリア宮は観客席を見渡す

「ここですよ。シャルリア宮」

バサリと天井から落ちてきた黒い人影に会場にいる者達はそこを見る

「こいつ…！！」

ハチの近くに降り立った人影にチョッパーは目を見開く
それに対し、シャルリア宮は怒りを徐々に露わにしていた


「…なんの真似でアマスか









クレハ！！」

天竜人の飼犬として来ていた一人、クレハがシャルリア宮を打ったであろう銃を構えたまま薄く笑みを浮かべる


「なんの真似って…見れば分かりますよね？」

「…裏切りか！！」

銃口をケイミーからクレハに向ける時また銃声が響く

「っ…ぁぁあああ！！」

「痛み…これで今まであなたに撃たれた人達の気持ちが少しは分かる“だろう”？」

掌にあった銃を手放ししゃがみこんだシャルリア宮はギロリとクレハを睨んだ

「俺は今まで一度もお前らに忠誠を誓ったことなどない…メノウもな」

「くっ！！」

シャルリア宮にとって見たことのないクレハの冷めた表情に落としてしまった銃を手に取りクレハに発泡する体制をとった

冥王レイリー→←戦闘開始

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す