愛し、愛されたい (ページ10)

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ベビー5は私が朝食を食べている間に目を冷やす氷を用意したり、着ていく服の候補をいくつかクローゼットから出したりしてくれた。

朝食を食べ終え、目を冷やし、候補の中から服を選び着替え、化粧をして買い物をしに街におりた。

ベビー5｢買うものはまとまってるか？｣
ラナ｢えっと化粧品とスキンケア、あとウィッグみたい｣
ベビー5｢ウィッグ？もうやばいのか？｣
ラナ｢違う！そういう事じゃなくて、興味があって……被るだけで別人になるし、違う自分にすぐなれるんだよ？興味無い？｣
ベビー5｢興味はないね｣
ラナ｢そ、そっか。けっして私が薄毛になったとかそういう事じゃないからね！｣
ベビー5｢わかったわかった、内緒にしといてやるから｣
ラナ｢分かってないじゃん！｣

ほんとにただ興味があるだけなのに…明日にはバッファローに知られてそうだ………。

｢お嬢さんお嬢さん、そこのお方。｣
ラナ｢？｣
ベビー5｢ラナ、後ろ｣
｢あれれれれ！こりゃべっぴんさん！いやいや、こちらを落とされてはないかな？｣

声をかけたのは帽子とスーツ姿の人形だった。170cmくらいの大きさで、人間で言えば中肉中背の体型だった。中身は綿でもはいってるのかな。
その人形が持っていたのは私のハンカチだった。

ラナ｢ありがとう、落としたことに全然気づかなかった｣
人形｢いえいえいえいえ！お役に立ててなにより！それでは良い一日を！｣

いつ見ても不思議だなとは思うが、おもちゃと人が共に暮らすこの国は好きだ。賑やかで、見ていてなんだか楽しい。おもちゃ達はもともとこの国にいた訳ではなく、ドフィがこの国の王となってから誕生した。どうやって生まれているのかドフィに聞いたことがあるが教えて貰えなかった。きっとおもちゃに命を宿す能力者でもいるのだろう。