1 既読スルー撲滅運動 ページ12
「ふざけんじゃねえよこの裏切り者が」
ユウマ君が元彼女さんと電話をしている。なにせ、その人はユウマ君のフォローを外し、自分の命を守ったから。
だが、話を聞くと、体の弱い弟がいるから仕方ないんだ。とユウマ君は言っていた。
「もう、お前は彼女なんかじゃねぇ!!」
それに、先程見せてくれた記事。この世界に閉じ込められた人の本体が、マーブルによって奪われているらしい。
彼女さんは、絶対奪い返す奴だから強く言っとかないと。とユウマ君は言っていた。
電話を切り、前を向くユウマ君。後ろからでも分かるほど震えている。
大切な人だからこそ、突き放さないといけないんだ。そうじゃないと守れないから。そんな思いがひしひと伝わって来た。
「第四ゲームと参りましょうか…。次のゲームの内容は…
休憩〜〜〜っ!!皆さんお疲れでしょうからリゾートに戻っておくつろぎください〜〜♡」
はい?
『えっと…まぁ、良かったですね』
「そうね!昨日は寝れなかったし……」
アヤメさんが見つめる先は、元気のないユウマ君。
「げ、元気だしなさいよっ人類の半分は女よっ!」
バシッと背中を叩き、気合を入れさせる。
僕はまだ知らなかった。あの時…
「ふふふ…さぁ〜て、既読スルー撲滅運動スタート……♡」
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