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不二side
越前から事情を聞いて、屋上に行った。
紅志は膝を抱えて泣いてた。
「...」
僕は紅志の傍まで歩いて、
声をかける
「紅志、」
『..ふっ...あぁ.....うぁ』
紅志は嗚咽を洩らして泣いてた。
僕は手を握ってあげた。
「どうしたの.....大丈夫だよ」
落ち着かせるように背中をさする
『っ...うぁ』
「大丈夫...こっち見て」
僕は紅志の顔を向かせる
「僕が居る...大丈夫だよ」
紅志の目に浮かぶ涙を拭って微笑む
「何があったか、聞かせてくれる？」
『...』
紅志は、少しずつ話し始めた
───────────
『夢に出てきて......俺はいらないって
...俺がいなければ良かったって...』
「そんな事ないよ。」
『苦しくて...嫌で、でも誰にも言えなくて 』
「うん」
『不二先輩にも、リョーマにも、迷惑かけたくない』
「迷惑じゃないよ。少しも迷惑じゃない、
相談してくれない方が悲しいけどね...」
紅志は、僕の手を握る
『でも、俺...わからない』
「何が？」
『全部...わからない』
「全部...ね、
紅志、このまま部活出ない？」
『出たくない......』
「じゃあ、一緒に帰ろうか」
『不二先輩、部活は？』
「部活より紅志が大事」
『...』
ポカンとしてる紅志のおでこにキスをして
僕は屋上から出ていく。
「と、言うわけだから良いよね？」
屋上から出て扉の前で、声をかける
ずっと聞いていたであろう人に
「桃」
桃「あー、はい。
手塚部長には俺から言っておくっす！ 」
「ありがとう..
....で、君はここで何してるの？」
桃はギクッとして言い訳を探してる
桃「いや、あの教室に忘れもんしたの思い出して」
「教室は真反対だよね？
しかも、もっと下だよ」
桃「いや俺方向音痴でして...」
「桃、手塚には黙っててあげるよ。
でも、わかってるよね？」
桃を真っ直ぐ見る
桃「う、うぃっす！」
桃は冷や汗かいて返事をした。
僕はニッコリ微笑んで階段を降りた。
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作者名：プリン | 作成日時：2017年2月23日 18時
