見えない真実ｰｰ完ｰｰ

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―――――――ピアノが、弾きたいんです。
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少女は呟いた。
目の前にはピアノがある。弾きたいと言うのに、彼女はピアノに触れようともしない。
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―――――――それが、一番やりたい事だったから。.
据わっていたイスから静かに立ち上がって、辺りを見回す。広い部屋には少女とピアノしか存在してない。.
非科学的にはいえば、だけれども。
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【黒鍵盤と見えないピアノ】
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少女、静かに話し出す。
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信じていた人に、裏切られたんです。
中学三年生の秋。十一月くらい。
三年生になってから、ずっと一緒に行動していた人がいたんです。
移動教室や、お昼ご飯。とても、楽しかった。
授業によって席が近いこともあって、私は幸せ者だなと、ずっと思っていました。

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