46話 ページ10
房総半島に作られた、スタジアム。その作りが珍しいことから各国の首相が見に来ることになった。
『芸術って凡人にとってよく分からないものですね…』
「そうだな…じゃない、A、異常がないか確認しなくては。」
風見さんがいう。
『そうですね、早くしないと降谷さんに怒られそうです。』
百鬼夜行が終わり、冬も終わった。今から夏が梅雨を越えてやってこようとしている。
『サミットが行われるのは9月だって言うのに。』
「こういうのは、早めから何度も見に来るんだ。」
配置が変わってたらすぐ気がつくようにな、と周りをみながら、風見さんは話す。
いや、きづくか??うーんと言っていると、遠くの方で、同じく公安の人が、
「工事職員の忘れ物か?」
と工具箱と思われる物にさわった。
いや、改修工事は数ヶ月前に終わっていたはずだ。数ヶ月ってことは忘れ物じゃない、ということは!
『触れるな!!!』
「え、」
バァァァァン
爆風が目の前に来る。アッツ!
『早く逃げて!』
ホントにこういうのって大事!私学習した!
「ド、ドアに鍵が!?」
殺す気かよ!!
『しょうがない、窓から!』
「ここ、に、二階だが!?」
『公安だろ!』
バァァァァン
「それは関係ないぞ、神無月!」
『あそこに草がお生い茂ってるところがある。大丈夫。』
さっき爆発にあった公安刑事は!?
ドォォン
爆発が続く
『大丈夫ですか!?』
息を引き取っていた。さすがに死体を持ち出せない。せめて火に当たらないところに。
『ッホントにごめんなさい、』
心が痛い。ナイフで刺されたような痛み。この人とは面識はない。だけど、手に届く命だと思うと悲しいのだ。
『全員避難したか!?』
ドォォン
四回目の爆発。一体いくつの爆弾があるんだよ!
『!風見さん!』
さっきのいや今までの爆発の爆風によって飛んで気絶している風見さんがいた。ねぇ!死んでないよね!?メガネは死んでるけどさ!
『ッい、生きてる…』
さすがあの金髪ゴリラの右腕…こんなこと言ってる場合じゃなかった!
ここから逃げるのは窓から飛び出るだけ。私一人だったら余裕。だけど、風見さんが今はいる。みたところ足を怪我しているようだし、しょうがない!風見さん、風見姫になってもらいますよ!!
お姫様抱っこをして、窓の枠にたつ。うう、鍛えてるのに、筋力足りなくて腕ぷるぷるする…!ひいいん無理ってばよ!でもやるしかない!
『私は"運がいい"安全に着地できるのだから!』
そうおまじないをかけて飛び込んだ
108人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:チョコミント | 作成日時:2022年7月11日 19時