ピアノと楽譜4 ページ32
「A、いつの間に仲良くなったの?」
『仲良くなんてなってないもん!』
「ははは、」
「フンッ」
「仲良しだね。入って。まだ誰も解けてないんだ。」
『大儲けじゃない?』
商品券はサークルの経費だし。
「えー、はやく解いてほしいよ。」
「ゼロ、頑張ろうな!」
「ああ。」
「Aもひく?ピアノ。」
『私はそんなピアノ得意じゃないよ。』
「一般人並みにはできるのに、」
「弾けるのか?」
『あなたより上手く弾けるわよ。』
「あ?」
『あ?』
「仲良し〜」
「何処がですか!?」
『もー!弾きゃいいんでしょ!』
お母さんの曲だ。楽譜をみてそう思った。知ってたのに。
軽やかなピアノの音がなる。
三年ぶりだぁ。
「すごい!綺麗だったよ!」
誉めてくれるのねありがたい。
「意外だ、」
『しばくよ?』
「謎は解けたかい?この楽譜の意味。」
「楽譜…。」
わかっちゃった。なんか変に編曲されてると思ったわ。
「この楽譜見せてもらっていいですか?」
「勿論だよ。」
「?」
私は暇なので、原曲を弾く。ヒントになるように。
「これ、音符が暗号になってますね。」
「あー、それ作曲家が遊んでたっていうやつ?」
「そうだとおもう。」
「正解!それがわかったらもうとけるはずだ。」
「C、o、n、g、r、a、t、u、l、a、t、i、o、n、s。おめでとう。correct answer…正解だ…」
「結構!おめでとう!二人ともに賞品をあげよう!」
「えっいいんですか!」
「うん!」
『よかったじゃない。』
「ピアノの演奏がヒントになったありがとう。」
『ベッツに〜気分よ気分。』
「ふは、仲いいねぇ。」
『ちがうから!』
「じゃあな、」
わしゃわしゃと金髪に撫でられる。
『はい、バイバイ!』
まさか、数年後会うことになるとはおもってない二人だった。
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作者名:チョコミント | 作成日時:2022年7月11日 19時