51話 ページ15
『だーかーらー君を連れてけないって言ってるんですけど〜！』
「連れてってよぉ」
きゅるるとされるが私の意志は固い
『いいよ！！じゃない！！』
意志は固い…はず…
《メガネの少年には勝てる気しないよ》
牧場事件のあとそんなことをいっていた渚先輩が脳裏によぎる。ほんとそれ！！
ううと言って頭を抱えていると
「西条さん、降谷さんと同じ公安刑事だよね？」
ﾋﾟｸﾘ
いやこええ。てか何気に降谷さん正体バレてらっしゃる。
『どうだろう？』
「もしかしてさ、西条さん。西条実の妹さんの西条Aじゃないの？」
！
『どこて知ったの？』
まさかバレるとは。まぁバレるの承知で、西条を名乗ってたし。
「数年前、爆発事件あったじゃない？調べてみたら西条実さんの名前と顔写真が出たんだ〜」
にっこにこでいうコナンくん。いや。兄さん！！公安なんだから顔写真けしといてよ！？ただでさえ顔似てるのに！
『はぁぁ。たぶん君に力を貸したら降谷さんに叱られるけど、いいよ、今回は君のワトソンとして働いてあげよう。』
「しっかり働いてよね！」
『週休二日で頼むわ』
「ふざけんな」
『ひど』
労働基準法！！！
「西条さんは今からどこへ向かうの？」
『兄さんの部下のところ。兄さんが殉職してから公安をやめて、今は普通の刑事として働いてるの。』
「ふーん。」
翠さん。兄さんの右腕。すごく優しい人だった。
『浦本翠(うらもと みどり)っていう人よ。』
「爆発事件に関係あるの？」
『君がさっき言ってた通り数年前の爆発事件と同一の事件なの。』
なにかヒントがあるかもしれない。
「A！元気にしてたかしら？」
『翠さん！子供扱いやめてください！』
わしゃわしゃと頭を撫でられる。せっかくきれいにくくった髪が！
「ま、まさかA、子供いたの！？」
『違う違う、私の協力者。今回は私、ワトソンなの。』
いや私にいるわけないでしょ。
「なにそれ。」
『色々あってね…それと、この前の爆発事件、兄さんが最期に担当していた事件に類似してるの。』
「伊勢でサミットが行われた時ね。」
『詳しく教えてほしいの。』
「…いいわよ。ほら、中にはいって二人とも。」
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作者名：チョコミント | 作成日時：2022年7月11日 19時
