冷水【kawakami】 ページ3
kawakami side
俺のことをよく
そっけない だとか言う人がいる
確かにそっけないかもしれない
でも こんな俺よりもそっけない人を知ってる。
「 なぁ … 」
『 なに 』
「 … おはよ 」
『 うん 』
逢っても冷たくそっけない
でも本当は彼女はとても温かい
俺は彼女の優しさに触れたから
だから彼女を独り占めしたくなるのか
ゲンジョウで満足なのに
何故人はこんなにも求めてしまうのか
彼女の隣を
彼女の全てを 求めて
ゲンジョウが壊れること
ゲンジョウが消え去ることに 怯え
「 また なんかあったん 」
『 … 別に 』
「 何も無かったら 呼ばんやろ 」
本当は 何もない時でも逢いたい
理由をこじつけないで
毎日逢えるのならば それで
「 どうせ アイツ のことやろ 」
『 … 帰りたくない 』
君はそう呟いては 俺を求める
いい加減にしてほしい
こっちの気持ちも知らんで
「 … 俺にしとけばええ 」
今すぐこっちを向いて欲しい
どうか アイツを 諦めて欲しい
そっけない なりにコイツも頑張ってんの
俺はちゃんと知っとるから
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作者名：ますめ | 作成日時：2020年2月21日 23時
