混乱 ページ2
「ここは人を裁く仕事をしとるんや。法律に引っかからず悠々と過ごしてるやつとかな。今生きてて不要な人間を更生させようとする仕事をしとる」
「は、はい」
「あんま緊張せんでもええでwアイツらも仕事場ではあんな感じやけど、本当は善意の塊や。そこまで人を傷つけるようなことはせえへんで」
「そうなんすね」
「せやなぁ・・・仕事終わったらメシ行こか!」
「あ、はい。ありがとうございます」
「あとそう。ショッピ君、タバコ禁止な」
「・・・えっ?」
「なんの稼ぎもしてへんやつが、社会の害になる娯楽に浸るなんておかしいことはせえへんもんな?」
「・・・わ、分かりました」
確かにタバコは社会人になってからかなり吸っている。しかしよく分かったな。会ってそうそう察せるものでは無いと思う。
「なんで分かったって顔しとんなw」
「う、はい・・・」
「空気のこもりやすいこの部屋で、喫煙者なら煙に慣れとるやろ?顔がひとつも歪んどらんかったから、慣れとるんやろなって」
「凄い・・・心の内全部見透かされてる気がします」
「ア゛ーハッハッハッ!ショッピ君よいしょするの上手いなw!」
「コネシマ、お前うるさいぞ」
「あーすまん、すまん。もう終わる」
「・・・」
「せやな・・・俺は先輩やからな。今日の仕事はついてくるだけや。準備できるまであそこの掃除用具を使ってここと、トイレ掃除。声かけるからな。よろしく」
「はい、よろしくお願いします」
コネシマさんは部屋の外へ出ていき、静かな部屋になった。指示通りにここの部屋の掃除をし、御手洗の場所を確認して一人で掃除していた。初手社会人はこんなもんだろう。初日にいい感じのことが出来るわけない。
続く
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作者名:コロッケさん | 作成日時:2020年3月31日 11時