突然ですが･･･ ページ1
突然ですが、ブラック会社に入社しました。
はい。読んで字の如くです。裏路地にある薄暗い小屋が俺の職場です。十人くらいで働いているらしいです。入った理由は詐欺にあっただけですよ。1回十万の電気修理とかに釣られました。面接受けたらゴッツいかつい顔面の人達が目の前にいました。人事が足りてないとかでおっけー出ましたけどね。
今断ったらこちらの身が危ういので仕方なく入ることになりました。仕事内容もいまいち分かっていません。とにかく怖いです。
「･･･お、おはようございます･･･」
「･･･」
誰も返してくれませんでした。帰りたいです。
「･･･お前新人か？」
「は、はい。これからよろしくお願い致します」
「おい、コネシマ。新人の面倒見ろ」
「あぁん？」
「だから、お前がこいつの世話役だ」
「なんで俺やねん。昨日ただの雑用言うてたやろ」
「上の気が変わったらしい。これから忙しくなるってな。ほら、よろしく」
「ﾁｯ･･･」
コネシマと呼ばれた人は面倒くさそうに金髪を掻きながらこちらに寄ってくる。室内なのに真っ黒なグラサンをかけている。
「あー、俺はコネシマ。えーっと、ショッピ君ていうん？」
「はい、ショッピです」
「これからよろしくな。しばらくは俺の下っ端みたいな感じやで」
「はい･･･」
「･･･少し、向こう行こか」
親指をグイッと奥の部屋に向ける。どうやら個室のようで、外側から見えないようにコンクリートで壁が作られている。今から詰問でもされるのか？
「そこら辺に座ってな」
「は、はい」
「お茶汲んでくるわ」
「い、いえ。結構です」
「そうか。ならええわ」
目の前にコネシマさんが足を開いて座り、タバコを取り出す。雰囲気と見た目が完全にヤクザだ。
「フーッ。もしかして、詐欺？」
「あ、はい。騙されまして･･･」
「ハッハッハッwま、新社会人なんてそんなもんや。強欲なもんに飛びつきやすい。せやろ？」
「す、すみません」
「謝らんくてええで。とりあえず、ここについて教えるわ」
予想よりも斜め上な感じで少し驚いた。けっこう大きな声で笑ってくれた。
続く
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作者名：コロッケさん | 作成日時：2020年3月31日 11時
