檸檬色 ページ11
「やって･･･！僕はっ･･･なんでも劣ってるんやっ･･･でもっ、俺はっっ･･････違うっ･･･！」
「シャオちゃん、だ、大丈夫！？」
「逃げるな、思い出せ。喉の奥で詰まっているモノを吐き出すんだ。俺らは受け入れる。それは事実だから」
「俺はっ･･･脇役なんや･･･誰も見て貰えない、いなくてもいいんやろっ！足りないものが欲しかったっ･･･！俺をっ･･･俺をっ･･･！！」
服の胸あたりを掴み必至に呼吸している。大先生が慌てて椅子に座らせ、ゆっくり背中を摩る。
「ケホッ･･･もう我慢の限界だったんや･･･苦しさが限界を超えてたのに、それでも耐えろだなんてっ･･･！」
「シャオちゃん、一旦落ち着こ。深呼吸して、ほら･･･」
過呼吸になりそうなシャオロンを両肩を掴んで落ち着かせる。
「分かった。お前の気持ちは十分にわかったから事実を話してくれ。お前に何があったのかを」
「･･･分かった。ちょっと待って･･･」
立ち上がってコップに水を汲む。ごくごくと音を立てながら飲み干し、少しフラフラとしつつ戻ってきた。
「･･･俺には兄がおる。成績優秀で、運動神経が良くて、眉目秀麗で、人に好かれる性格だった。完璧すぎた。だから、俺の親は兄の方ばかり見て、それより劣った弟なんか相手にもしなかった。別に腫れ物扱いされていたとか虐待されていたとかじゃなかった。でも、声をかければ無視をして、兄でさえも俺の存在は無いような反応してた。･･･俺は、あの家族にはいないんや。置物、いやそれ以下で空気なようかもしれん。俺は、誰にも見られなかった･･･」
「･･･そうか。で、なんでここに？」
「･･･俺はただ振り向いて欲しかった。空気じゃないって認めて欲しかった。だから兄さえいなければって･･･兄という主役がいなければ脇役が目立つやろ･･･？もう、それ以外方法がなかったんや！耐えられへんかったんや！俺の辛さが誰にも分かってくれないし、そもそも何にでもない俺を扱ってくれる人なんていないんや！･･･でもっ、兄がいなくなっても、親は振り向かなかった。2人だけの空間やった。兄が死んだ悲しさに浸るだけだった。･･･そのうち、俺がやったことがバレてこの始末やっ･･････」
言い終わってから涙が溢れ、目をゴシゴシと擦る。
続く･･･
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コロッケさん(プロフ) - スカラさん、ありがとうございます。状況に合わせて性格を作っている感じなので少し無理やりなところはあります。今後もよろしくお願いします。 (2020年3月30日 14時) (
レス) id: c86fb31072 (このIDを非表示/違反報告)
スカラ - 3回目のコメント失礼します！みんなの性格が最高過ぎます！気長に待ってるので無理せず頑張ってください！ (2020年3月30日 12時) (レス) id: a52e442f29 (このIDを非表示/違反報告)
コロッケさん(プロフ) - 名無しさん、ありがとうございます！その二つは語呂というかなんかいい感じがしたので笑 (2020年3月28日 12時) (レス) id: c86fb31072 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 愛す檸檬や愛の藍…駄洒落…？ (2020年3月28日 8時) (レス) id: 57762bca71 (このIDを非表示/違反報告)
コロッケさん(プロフ) - 悠陽さん、ありがとうございます！どうしても12時に間に合わない時も多々ありますが、気長にお待ちいただければ幸いです。 (2020年3月27日 12時) (レス) id: c86fb31072 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コロッケさん | 作成日時：2020年3月25日 12時
