近寄るな。大嫌いなんだよ。 (ページ17)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:154,580 hit

17 ページ17

「っ…はぁ。しんど、」

症状的に見てヒート前に起こる症状だな。薬の影響が強いのか普段よりも酷い。抑制剤を飲めば普段と変わらないのに抑制剤を飲んでも少しふらつく。ヒートになったらどうなるのか不安になってきた。エイナさんは今日は俺に付きっきりで診てくれるそうで何かあれば声をかけてくれと言われた。エイナさんから貰った抑制剤が効いてきたのかさっきより体が楽。枕元に置いてあった携帯を開くとメールが何通も届いてた。

エースA大丈夫か!?いつまで休むんだよ

デュース何かあったのか?病気なら見舞いに行くぞ!

エペル林檎持っていこうか?大丈夫?

ジャック大丈夫か?何かあったら連絡してくれよ

俺が喋ってないのに3人で喋ってんの笑う。グループLINEだから通知が煩い。というか今授業中だろ。何やってんだ。

A心配かけてすみませんね。俺は大丈夫だよ。見舞いも平気。学校行く時また連絡する。授業に集中しろよ

そう送ると本当か！とか返信が送られてくる。俺の話聞いてねぇな。これ。携帯を閉じようとするとリリア先輩からのメールが一通入っていた。

リリア昨日カイラ達から話は聞いたんじゃが、安静にしておくんじゃぞ。マレウスも心配しておる。早く帰ってくるんじゃぞ

何を聞いたんだろう。俺がΩだって言うことは絶対教えてないからなにか上手いことカイラさんが言ってくれたんだろう。迷惑かけないようにしてるけど中々難しいし心配もかけてる。周りの足を引っ張ってる自分が嫌いになる。ため息混じりに返信する。

A心配と迷惑かけてすみません。俺は元気です!また戻る時に連絡します。本当、すみません

マレウス先輩にも似た内容を送って携帯を置く。あんなに寝たのに寝転んでると眠たくなってくる。この期間からヒートが始まるまで嫌な夢を見る事が以上に増えるから寝たくないのに。あー、無理だ。そのまま睡魔に流される。

「っ、ひゅっ…はぁ、はぁ」

15歳の時の記憶。初めてのヒートで保健の先生に連れられて保健室にいた。布団にくるまって母さんが来るのをじっと待ってた。色んな人が来て布団を引き剥がす。俺のヒートの匂いに駆られて5人の生徒に取り押さえられる。

「は、なせ…！」

「そんなんで離せられるわけねぇだろ」

「いや、だ！やめろ、！」

「俺さぁお前とならイける気がするんだよ」

「や、だ！やだ！やだ！」