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「A。ナイトレイブンカレッジとロイヤルソードアカデミーから招待状が届いてるけどどうする?」
「…いいよ。普通の学校に行くよ。だからそんな顔しないで母さん」
「そう。ごめんね。あとは私がしておくから」
「ありがとう」
鞄の中に入れてある抑制剤を飲んでベットに転がる。ぼーっと天井を見つめていると眠気がする。
「名門魔法学校、か…」
誰もが憧れる超名門魔法学校。俺の家族はどっちかの学校を卒業していて腕のいい魔法士になっている。本当は俺も入学するはずだったんだ。第2成長期が来るまでは。
「ごめんね。ごめんね…」
「どうしたの?」
泣きじゃくる母さんに何も知らない俺はただ不思議に思って聞いたんだ。知りたくもなかった。聞きたくもなかったと後で後悔した。
1枚の紙を渡された。内容は俺がαからΩに第2性が変わったということ。頭が真っ白になった。だっておかしいじゃないか。急に性が変わるだなんて。夢幻だと俺はずっと思ってきたのに。姉さんや兄さんたちみたいに立派な魔法士になれると思ってた。その夢はほんの数秒で打ち消された。自分がΩだって認めたくなかった。
俺の家族は俺がΩになっても優しく。何事も無かったかのように振舞ってくれた。嬉しかった。けどその反面凄く辛かった。その優しさが酷く痛かった。親戚も優しくしてくれたけど影でコソコソ言っていた。尊敬していたばあちゃんも。でもまだその方が良かった。まだ苦しくなかった。
俺が15の時初めてヒートが起こった。凄く苦しくて学校を早退せざるを得なくて。仕事中だった母さんを呼び出して貰ってる間に俺は犯 された。先輩や同級生に。中に出されて死にたくなった。泣きながら産婦人科に行ってピルを渡されて服用した。幸いにもすぐの処置だったので妊娠はしなかった。
誰に出されたのかも知らない。ただ怖かった。それとあぁ、こんなもんか。って思った。自分がもし今でもαでΩの人にこんな事をしたらと考えたら吐き気が止まらなかった。ヒートが始まってからの親戚の人からの穢らわしい視線。他のα達からの視線が酷く醜く思えた。
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ピピ - やばいぐらい主人公が好みです! (2020年6月4日 16時) (レス) id: de2e77a72a (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - おっふ(^^) (2020年6月3日 0時) (レス) id: 472a16cc4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:田中 | 作成日時:2020年5月30日 11時