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「やっぱり見過ぎてたよなぁ」
「そうですね」
小エビちゃんはトイレに行った。小エビちゃんに途中でなんですか、って聞かれたけどなんでもないって返した。小エビちゃんってまじで自分が可愛いって自覚ないから変な虫着くから大変なんだよね。俺とジェイドがある程度近くに居て睨んだら他の男は逃げる。
「あれ？フロイド先輩とジェイド先輩じゃないですか」
「監督生ちゃん…」
「監督生さんですか」
お前じゃねぇよ。トイレまで流石に着いていけねぇし、その間に何かあったら嫌なんだよ。監督生ちゃんを見ても身体はやっぱり女の子らしいし言葉遣いも丁寧で胸だってデカい。なんで俺あいつなんだろ。
「お2人がこんな所にいるなんて珍しいですね」
「そうですかね？いつもの子は？見かけませんが」
「え？あ、あれ！？さっきまで居たのに」
「あっち行ったよ」
「あ、そうなんですね！ありがとうございます」
別にどこに行ったか知らないし興味無いけど小エビちゃんが帰ってきた時に居たら邪魔なんだよ。変な噂流してたんだから早く消えろ。
『すみません。ちょっと人多くて』
「小エビちゃんお帰り〜！」
「フロイド、抱き着き過ぎですよ」
『大丈夫なんですけど、苦しいです…』
ほっとした顔しちゃって可愛い。俺らの変化に気付いてたからいつもみたいに接した俺にほっとしたんでしょ。こっちが1歩近づけば2歩下がる小エビちゃん。
『これにします』
手に持ってんの普通に男用で嬉しそうに笑ってんのまじ可愛い。俺さっきから可愛いしか思ってないけど実際、可愛いし。楽しそうに俺らの間に居て笑ってんの。心開いてくれてんのかな、って勘違いしそうになるくらい笑いかけてきて。
「小エビちゃんってまーじ可愛いよね」
「本人に言えばいいじゃないですか」
分かってる。本人に言えばいいって。言えるけど。てか、普通に言いたいけど。なんか、信じてくれ無さそう。つーか小エビちゃんに可愛いって面と向かって言える気しねぇし言えたら勝手に声に出てたとかだろ。
『何話してるんですか？』
「秘密ですよ。そろそろ帰りましょうか」
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作者名：田中 | 作成日時：2020年5月24日 1時
