68 ページ18
「侑李君のことが好きなの。付き合って欲しい！」
監督生に呼び出されたと思えば告白で。何となくそんな気はしてた。Aに余計な事言った時釘刺したから好きにならねぇだろって思ってたのに。無駄にでけぇ乳をアピールしてわざとらしい涙目で吐き気しかしない。あー、早くAと遊びたい。
「ごめん。俺好きな奴いんだわ」
「それって…A君、？」
お前がAの名前呼ぶんじゃねぇよ。イラってして。あぁ、そうだよって適当に言う。本当は向こうに婚約者がいるからだけど昔から告白された時はこうやって振ってきた。
目に涙うかべて男じゃんって。男だとしてもお前よりよっぽど可愛いよ。監督生は私らが女って事を知らないからそう言う。
「なんで、？私はダメ？」
「まじしつけぇよ？お前の事は眼中にねぇって言ってんだよ。それに好きな奴の悪口言う奴誰が好きになんだよ。とっとと失せろ」
酷いって涙流しながら視界から消えていく。どっちが最低なんだよ。
カシャッ。どっかからカメラのシャッター音が聞こえて舌打ちが漏れる。木陰から陰キャが出てきて、にまにまと嬉しそうに笑ってる。まじきもい。
「この写真。凄く良く撮れてませんか？」
そう言って差し出してきたのは。私が振った時の写真で、如何にも私が監督生を泣かせたみたいな感じの写真。どうせばら撒くとか喚くんだろーな。ばら撒かれようがどうしようが知ったこっちゃない。そんなことしか出来ねぇ雑魚としか思わん。
「ばら撒きたいなら勝手にしろ。でも、侑里になんかしたらお前のその腕二度と写真撮れねぇようにしてやる」
「っ…待ってください！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：田中 | 作成日時：2020年5月24日 1時
