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その68 ページ41

次の日

私は朝、いつもより1時間も早く目が覚めた

それでも緊張しているのか、眠たくは無かった

いつもより早く準備を終え、昨日まふくんに書いて貰った紙をポケットに入れる

...緊張する

心臓の音がはっきりと聞こえてくる

頭に響いてる

おなかも...少し痛い

なんでこんなに緊張するんだろ...

前まではこんなことではなんとも無かったのに

この世界に来て、友達が沢山出来て、いろんな世界を見て...

...それで変わっちゃったのかな



でもそれって、私が真夏から茉莉になっているって事だから、この世界に馴染んで居ることになるよね...?

良いことなのかも


ポジティブな考えになると、なんとなく緊張が解けた気がした

...そろそろ行かなきゃ


『...ふぅ』


一度だけ大きく深呼吸をしてから、鞄を取り玄関を出る

エレベーターをおりてロビーに着くと、出勤途中の人たちが挨拶をしてくれる

いつもならただの同じマンションに住んでいる人同士の挨拶なのに、今日は一人一人の優しさを感じて、背中を押されているかのような感覚がした

そのおかげで、電車に乗るときには憂鬱な気持ちはあまり無かった


でも、次の駅に来ると、同じ制服の人が沢山乗ってきて、ちょっと怖くなる

この人たちは私の事を聞いているのかも知れない...

今も私の事を話しているかな...

そう思うと、とても怖くなって、次の駅で降りていくサラリーマンや高校生が恋しかった...


私も駅を降りる事になったときは、他の生徒に会いたくなくて、ドアの閉まるギリギリで降りた

降りたのは良いものの、ここからは逃げられない

学校に近づけば、生徒以外はなかなか居なくなる...

私は目立つかも知れない

クラスの中心のこと喧嘩して、昨日休んで...

昨日のうちに、私のクラスから噂がたっているに違いない

顔まで知ってる子ってどのくらいいるのかな...


校門の前まで来ると、足が動かなかった

『はぁ...はぁっ...』

息が苦しい...

目の前が歪む...

でも、誰も助けてはくれない...

怖い


そう思ったとき、その場には合わないピロンッっと言う明るい音がした

スマホを開くと...

『そら...る...さん...?』

そらるさんからだった

その文字を見ただけで、胸がスッと軽くなった


彼方茉莉。そろそろ学校着いた?

彼方緊張してる?...してるよな

彼方大丈夫。俺たち、ずっと応援してるから

彼方行ってこい


文字数...

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願叶(プロフ) - 吹雪姫さん» コメントありがとうございます。高評価まで...!ホントにありがとうです! (2019年7月27日 22時) (レス) id: a59083d6d5 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪姫 - こんにちは!吹雪姫です♪面白いですし、気に入りました!高評価します! (2019年7月27日 21時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:願叶 | 作成日時:2019年7月19日 22時

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