〈歌い手〉〈KZ〉月の光に照らされて〈トリップ〉

その30 ページ44

次の月曜日

学校の校門に入ったところで、アーヤに会った

『おはよう。立花さん』

ア「...」

え？無視された...？

いやいや、アーヤに限ってそれは無い！

もう一回...

『た、立花さーん！』

ア「えっ！？あ、篠田さん...どうしたの？」

...聞こえてなかった？

『おはよ！てか、大丈夫？ボーっとしてたけど...』

ア「え...？あ、うん。大丈夫...」

『そっか』

嘘だ

アーヤ、顔が疲れてる

そう言えば、若武たちと喧嘩したんだよね

きっと落ち込んでるんだ

『でも、何かあったら言ってね』

ア「うん。ありがと」

そう言って私は先に教室に向かった




教室に入ると、教室の後ろで話していた女子の一人が私に気づき、「おはよ！」と声を掛けてきた

私は自分の席に荷物を置きながら「おはよう」と返す

席に着くと、菜穂が私の席までやってきた

他の女子も数人ついてきた

菜「おはよー！」

『うん、おはよ。朝から元気だね』

すると菜穂は、待ってましたと言うかのように話し出した

菜「あのね！昨日、図書館に行ってたときにKZを見かけたの！しかも3人！」

...ん？

『練習とかじゃ無くて？プライベート？』

菜「うん。私服だったからそうみたい。それにメンバーじゃない子も一人居たし」

...ますます気になる...

『そのメンバーって...誰？』

菜「えっと...あ、若武くんと上杉くんと黒木くん。皆人気のメンバーだから間違い無いよ！」

やっぱり！きっとあと一人は小塚くんだろう

きっと事件の調査してたんだ

その時...

a「ねぇ、立花さんきたよ」

ドアの方を見ると、さっきよりも暗い顔をしたアーヤがいた

そのまま私の横を通り過ぎた

菜「立花さん暗っｗ友達出来無くて落ち込んでるとか？」

すると周りの女子も笑いだした

違うんだけどなぁ

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