前世と今世 ページ40
少し時間をかけて、私の話を呑み込んだ焦凍くん。
｢そんな事が、あり得るのか？｣
過呼吸も治まったようだし、安心安心。
『実際に転生してんだからあり得てるでしょ』
私以外にも、この世界に記憶を持ったまま転生している人は多いんだ。
｢じゃあ・・・何で昔のAは鬼殺隊になんて入ったんだ｣
『8歳くらいの時に両親が鬼に食われた
何も考えられなくて、数日か数週間か。時間感覚も無くなるくらい動揺しながらさ迷っていて、気付いたら鱗滝さんに拾われてた。』
｢鱗滝さん・・・？｣
『鱗滝さんは、私の養父さんみたいな人で、水の呼吸の剣士を育てる人だったの』
元・水柱で、とても強かったし。
『最初は、鬼狩りなんてなるつもりは無かった。
けれど、鱗滝さんは強くて優しかったから沢山の人に自分の技術を教えていた
でも、みんな殺された。』
最終選別の藤襲山に、私達の兄姉弟子を食った鬼がいたと知ったのは、いつだったっけ。
『弱い自分に腹が立った。優しいあの人が人知れず涙を流すのを見たくなかった。
それと同時に、忘れかけていた鬼への怒りや憎しみが溢れた。
だから私は、同い年の義勇と錆兎と共に鬼狩りになる修行をした』
『・・・藤襲山の最終選別。私と義勇は錆兎を犠牲にして生き残った。けれど、錆兎という存在は私達の中では大きすぎて』
この苦しくなるような気持ちが、恋だとすればそうだったのだろうか。
いや、恋なんて純粋ではない。あれは依存だ。
苦しくて、苦しくて仕方が無かったのに。
忘られなくてすがり付いている。
とんでもない麻薬だったなぁ。錆兎という存在は。
『私には才能が無かったから、中途半端な水の呼吸を補うために雪の呼吸を編み出した。
錆兎の分までって思っていたらいつの間にか柱になってたよ』
何故彼は、こんな長く面白くもない会話を聞いてくれるのだろう。
『長々しい自分語りもこれにて終わり。君が知りたかった事は知れたかな？』
｢・・・十分だ｣
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個性はオタク - コメントありがとうございます！！最高と言ってもらえて感激です・・・更新頑張ります！ (2020年3月7日 11時) (
レス) id: 1be51e16a1 (このIDを非表示/違反報告)
凜香 - 最高ですね！鬼滅の刃とヒロアカ好きなので！ (2020年3月7日 11時) (レス) id: a8e855356f (このIDを非表示/違反報告)
個性はオタク - 三毛猫さん» コメントありがとうございます！！私も義勇さんと錆兎が大好きです。推しを贔屓したい病を必死に抑えてます！楽しみと言って下さってとても嬉しいです更新頑張ります！ (2020年3月2日 20時) (レス) id: 1be51e16a1 (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫 - 私は冨岡さんと錆兎が好きです！錆兎との会話が頭から離れません。鬼となってしまった夢主ちゃんは大丈夫なのでしょうか?楽しみです (2020年3月2日 19時) (レス) id: 637a950f3e (このIDを非表示/違反報告)
個性はオタク - コメントと応援ありがとうございます！！小説の説明文が今回は無一郎くんにしたので、もっと出したいと思っているんですよ！！更新頑張ります！これからも宜しくお願いします！ (2020年2月25日 20時) (レス) id: 1be51e16a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：個性はオタク | 作成日時：2020年2月23日 18時
