5本の薔薇 Ⅰ (ページ9)

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しばらく歩いたところで、私達は薄気味悪い所に来ていた。

"人の気配はするのに、でてこない"

町の丁度真ん中辺りに差し掛かった頃、物陰からお婆さんと気味の悪いお面を被った人達が出てきた。

お婆さんが何かを呟いたと思い、耳を澄ます。その直後大きな声を出した。

"！？クイズ！？"

私にしては珍しく驚いたと思う。お婆さんは私達に問題を出すらしい…4人で1問。

そこへ、後ろを着いてきた男性が声を掛けてきた。私は反動でフードを被る。

｢ゆずろうぜ、問題の傾向もわかるしな｣

そんなレオリオの答えで、私達は待つことにした。お婆さんからの問題は、答えがひとつに絞れない問題だった。答えなどない…が正しい。

男性はその問題に答え、お婆さんは

｢通れ｣

と言った。そこまで、黙って聞いていたレオリオが怒りをあらわに話し出す。

｢こんな問題人によって答えは違うし、｢正解｣なんて言葉でくくれるもんでもねー！！｣

確かにそうだ。

"え、それって"

どうやらクラピカも気づいたようだ。レオリオに伝えようとするが、お婆さんに遮られてしまう。

レオリオとゴンは辿り着いていないようだ。

｢娘と息子が誘拐された。1人しか取り戻せない。①娘、②息子どちらを取り戻す？｣

レオリオは、完全に切れたらしい。壁に立てかけてあった、木の棒を素振りしている。ゴンは考えている様子。クラピカは、珍しく焦っているようだ。

そして、カウントが終了後

レオリオとクラピカが動いた。
レオリオに対し、クラピカが正解を話し出す。

"沈黙が正しい答え"

それは、そうかもしれない…けど。

｢もし、本当に大切な2人のうち1人しか助けられない場面に出会ったら…どうする？｣

私はゴンと同じことを考えていたらしい。