5本の薔薇 Ⅰ (ページ6)

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目を覚ましたのは、船長からの船内放送だった。それまで船に乗っていた男性陣が続々と船を降りていくのを横目に見ながらハンモックを降りた。船長から呼ばれ集まったのは私を含め4人。

長身でメガネをかけた人がレオリオ、黒髪で短髪、私より背が低いゴンと言うらしい。
続いて、船長は私達にハンターになりたい理由を質問した。

ゴンは父親の仕事がハンターだと言う、その仕事がどんなものか知りたいと…

私がどう話そうか迷っている間に、船長は"もうハンター試験は始まっている"と言った。嘘を言っても仕方ない。

クラピカとレオリオが話す前に、私は口を開いた。

｢私は、血を好む病気を後発的に与えられました。その病気について知りたいからハンターになろうと考えました。どうやら情報は国家機密らしく、一般人では手出しできないようなので…｣

周りの人が息を呑む理由が分かる。この情報ですら国家機密だ。

｢証拠をお見せしましょうか？｣

船長の表情からこのことを知っているようだ。私がそう問いかけると、船長は考えているようだった。

｢いや、いい。その答えだけで十分だ｣

私は腰に持って行っていた手を横に下ろす。傷はあまり積極的に増やしたくない。
そして、クラピカは先程聞いた話を…レオリオは金だと言った。そして、クラピカとレオリオの言い争いが始まる。止める船長を無視して、甲板へと出ていく2人…。私は口癖を噛み殺して一緒に甲板へと出て行った。