5本の薔薇 Ⅰ (ページ46)

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046 師匠との時間ページ46

携帯ショップを、出たあと
私とクラピカは別の飛行船に乗っていた。
クラピカは仕事を見つけに、私は師匠の元へ向かっていた。過保護な程に私に着いてこようとしたクラピカを思い出して小さく笑う。

"師匠に念についてももっと詳しく教えてもらわないと"

クラピカもきっと念の存在に気づくんだろうなと眼下に広がる景色を見ながら考えた。

｢Aー！！こっちよこっち！｣

飛行場に着くと、懐かしい声が私に届いた。

｢ビスケ！！｣

私は、自分と変わらない身長の彼女を抱きしめる。
無言になってしまった彼女を不思議に思って、身体を離し見つめると

｢本当にA！？性格かわったんじゃない！？｣

｢…そういえば｣

確かによく笑うようになったし、抱きつくなんてことしなかったような気がする。

｢まぁ、元気ならいいだわさ｣

そう言って私の頭を撫でてくれた。幼い見た目の彼女は私の尊敬する師匠だ。

宿屋に戻る道すがら、ビスケは私に爆弾を投下した。

｢それで、彼氏は出来たのかしら？｣