5本の薔薇 Ⅰ (ページ34)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:3,283 hit

034 ページ34

｢これより会長が面談を行います。番号を呼ばれた方は2階の第1応接室までお越しください｣

そして、ヒソカの番号が呼ばれた。

私はキルア達から離れシャワー室に来ていた。鏡に映る傷を見ても治っていない。

"どうすればいいんだろう"

傷口を庇いながら、身体を流していった。傷口の手当はまたレオリオに頼んでおいた。

｢いったー｣

静かに髪を洗うものの、傷に響く。私は軽く流した程度でシャワー室を出た。

｢あ、レオリオ！｣

私はすぐ側で待っていてくれたレオリオに声をかけた。

｢面談終わったの？｣

｢ああ、よく分からない質問だったがな｣

そう言うレオリオに続いて救護室に入っていく。レオリオは直ぐに私の手当をしてくれた。

｢傷、前より広がってねぇか？｣

｢うん、それね、私も思った｣

｢お前、変な動きしたんじゃねぇだろうな？｣

｢してないよ！安静に…とまではいかないけど、大人しくはしてたよ！｣

私の言葉に半分疑いの目を向けながら、レオリオは包帯を巻き終えた。服を丁度着たところで、放送がかかる。

"私の番だ"

｢じゃあ、行ってくるね！ありがとう！｣

｢おうよ｣

私は足早におじいちゃんの元へ向かった。