5本の薔薇 Ⅰ (ページ20)

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020 二次試験ページ20

私達が着く頃、一次試験は終わっていた。二次試験が始まるまでしばらく待つらしい。レオリオはヒソカが指さした方向に木に寄りかかって座っていた。

レオリオは、顔がすごく腫れていたけど、覚えていないらしい…私達は話さないことに決めた。そこへキルアが声をかけてきた。ゴンの嗅覚に驚いていた。

二次試験会場からはうめき声が聞こえている。

"でも、この音どっかで聞いたことが"

私がそんなことを考えている間に、どうやら試験開始の正午になったらしい。ゆっくりと扉が開き、見慣れた顔が見えた。

"美食ハンターの2人だ！"

おじいちゃんと話しているところを見たことがある。ご飯前になると、あの音が部屋の中を満たしていたことを思い出した。

"たしか、メンチさんとブハラさん…"

ということは、二次試験は料理ということになる。料理についてそこまで詳しくない私は静かに溜息をついた。

｢豚の丸焼き！！オレの大好物｣

ブハラさんの一言に私はホッと胸を撫で下ろした。一斉に駆け出す、受験生たちを見ながら私も後を追った。

森の奥深くに進んでいくとブタの群れにぶつかった。

"グレイトスタンプ…確か、額が…"

少ない知識をひねり出しブタの前で私は飛び跳ねた。そして、一回転した反動で足を振り下ろした。

私は倒れたブタの横に立ち、一息ついた。