忘れた頃に白い部屋＿2【ハイキュー!!】

29.宮治 ページ17

 


『どこかにキスをしないと出られない部屋』




冷たい床の感覚がしてあぁまた来たわと瞬時に察してしまった

そうできるくらいにはこの部屋に来たってことだよね。何も嬉しくないからとりあえずどうにか逃げ出したいナ



今回のお相手さん誰だよと後ろを振り返ると、見覚えのある瞳と目が合った





 








……え




……宮侑…………？？？


エッ、またァ！？？？？
また同じ人とやることなんてあるのか！？？









……









……いや、







……ほ、ほんとに宮侑か？？

なんで髪色変わってんの、え、金髪が嫌になったの？？グレた？？


でも顔おんなじじゃん。顔おんなじじゃん！！





見た限りこの間一緒に閉じ込められた宮侑と容姿は同じ。違うところといえば髪色

前回この部屋へのストレスで染めたのカナ？？





「なぁ」



「ひぁっハイ！！！」



「アンタ名前は？」



「早瀬Aデス！！！！

…………え？…記憶力がおバカな方で？？？」





この間お会いしましたよね……？

というような目で見つめると、何言ってんだなんのこっちゃ分からんとでもいうように顔を顰められた




え？

この部屋のことを忘れる人間もいるの？？？



忘れるタイプと忘れないタイプ？？？









え……？？





「…………あぁ、お前侑が言いよったヤツか…。
……俺、アイツの片割れの宮治いいます。」





ずいぶんとまぁうちのがお世話になったみたいですまんなぁ、と表情の変えないまま言い放つミヤオサムさんの目の前でただひたすら困惑する私



えっ、双子？？？

双子ってことね？？？




聞いてない！！！

アイドントノーアバウトザット！！！！！





……まぁ、まぁでも？？
あの金髪の方に比べれば温厚なほうかな？って思ったりしてるし？

いや比べんなよって話かもしれないけど




わけもわからずあたふたする私を見て、ミヤオサムさんはこの部屋について宮侑に聞いたんだと教えてくれる

また、どんなお題だったかも教えてもらっていたらしい





黒歴史デスネ。





「俺はなんすればええの？」



「ちょっと確認してみます」



「ん」





「ん」とか可愛い(大真面目)




早くしようと足元の紙を拾って裏側を見る
拾った紙に載る一文を見て、微塵の既視感と同時に嫌悪感を感じた


「どこかにキスをしないと出られない部屋」





 









 









 









「またかよフザケンナ！！！！！！！」



 

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