この犯罪都市に祝福を!!!!!

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「牡丹餅?」

探偵事務所で首を傾げるのはA、小五郎、蘭である。そんな3人にコナンが言う。

「牡丹餅は餅米を半分潰して作るから‘半殺し’、全部潰す餅は‘皆殺し’ってね!」

「へぇ、そうなんだ」

Aが感心したように言った。この少年(コナン君)は相変わらず色々なことを知っている。そんなことを思うAの横で蘭が訪問者の1人である上原由衣に問う。

「長野の人はそう言うんですか?」

「いえ、おばあさんに聞いた昔話に出てくるその呼び方を、勘ちゃんが勝手に使ってるだけです。勘ちゃん物騒な言葉が好きだから……」

隣に立つ大和敢助を見ながら上原がそう答えた。

「それで、長野でなんかあったんすか?結衣さんが刑事に復帰したことをわざわざ言いに来たわけじゃないでしょ?」

小五郎の言うようにこの2人は警察官、それも長野県警察本部刑事部捜査一課所属の所謂刑事と呼ばれる者達である。そんな忙しいであろう刑事が遠路はるばる東京まで何をしに来たのか。

「実は、どうしても解けなくて知恵を借りに来たんです」

「血塗られたあの赤い壁の謎がな……」

上原と大和の言葉を聞いたAが呟く。

「血塗られた……物騒なことで」

「まぁ、暇だし行ってみるか……」

小五郎が立ち上がった。それを見て上原がホッと息を吐く。それだけその‘謎’に頭を悩ませていたのだ。

「Aさんも一緒に行こうよ!」

コナンがそう言いつつAの袖を軽く引いた。スーパーで買い物でもして帰ろうかと考えていたAは気の抜けた声を発する。

「へ?」

大和と上原が顔を見合わせる。

「1人2人増えたところで俺は構わねえが……」

「どうしましょう、車は5人乗りよ……」

誰の反対もなくAも行く流れになっていた。

「いや、私は…………タクシーで行こうかな」

断ろうとするも下からコナンにじっと見つめられ、Aは呆れたように笑った。コナンはというと、Aが‘お願い’に弱いと思ってやってはみたが、正体を知られているAに対しての上目遣いは少し恥ずかしかったようだ。

「AAです。よろしくお願いします」

大和と上原にそう言ってお辞儀をするAを見ながら、コナンは東京から長野までのタクシー代は後で渡そう(押し付けよう)と考えていた。

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