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予め廊下に布団を敷きその上にビニールを敷いていたため、赤井をその上にそっと寝かせる。
「“ヒール”」
一瞬にして傷は塞がったが、ある程度の量の血を失っているため、Aは赤井が立とうとするのを制し話す。
「これで傷は塞がったはずだよ。弾は貫通しているようだし、安静にしていれば大丈夫だろう。はい、上着は脱いでこれに入れておくれ。後でまとめて処分しておくから。」
Aに聞きたいことは多くあったが、赤井は座ったまま大人しく上着を脱ぎ受け取った紙袋に入れる。すると突然Aが赤井を横抱きにした。
「!何を……」
「何って……とりあえず固まる前に髪に付いた血糊は落とさなければならないだろう?1人で入れて倒れられても困るし、私が洗おうかと……あ、怖かったのならごめんね。」
Aはそう言ってそのまま浴室へ向かう。
「貧血気味だろうから簡単に済ませるよ?」
「ああ、頼む。」
Aはできるだけ服を濡らさないよう浴槽の中に赤井を座らせ、そっと縁に頭を乗せて顔を上に向かせた。
宣言通り素早く赤井の頭を洗うと、お湯で湿らせたタオルを渡す。
「あとはこれで体を拭くといい。着替えはコナン君に頼んで用意してもらったから置いておくよ。服もそのタオルも処分するからさっきの袋に。終わったら呼んでおくれ。」
Aはそう言って扉を閉めて廊下へ出た。しかしリビングへは向かわず、扉の外で素早く着替えて待つ。呼ばずに1人で出てくるだろうと踏んでいるのだ。
Aの予想通り、時間が経ち少し回復した赤井はAを呼ぶことなく脱衣所から出てきた。リビングへ向かう赤井を待ち構えていたAが背後から眠らせる。
「“スリープ”」
倒れるように眠った赤井を抱きとめそのまま抱えると、寝室のベッドまで運んだ。
Aは自身の脱いだ服も含め処分する布類を全て紙袋に入れると庭に出る。
「“ライト・オブ・リフレクション”、“エナジー・イグニッション”っと。」
紙袋を地面に置きそう唱えると、一瞬にして青白い炎に包まれ灰になる。
Aはコナンに無事終わったことを連絡し、眠りについた。
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kanayamamoto112(プロフ) - ヒロインちゃんが大和警部と由衣刑事と諸伏警部の前で能力を披露するのか気になります。 (2022年12月31日 8時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
恋透(プロフ) - kanayamamoto112さん» はじめまして。ありがとうございます!なんと1から!!滅茶苦茶嬉しいですありがとうございます!私達も長野県警大好きなので後々どんどん絡ませていこうかなと……続き多分来週には上げれるっぽいです!コロナ、インフル等々kanayamamoto112さんもどうぞお気をつけください (2022年12月18日 20時) (レス) id: 2892050d09 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - はじめまして。この犯罪都市に祝福を!第1章から見てます。ヒロインちゃんと大和警部と由衣刑事と諸伏警部との絡み楽しみです。続きが楽しみです。作者さん体調には気をつけてください。 (2022年12月16日 8時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
恋透(プロフ) - [アイク・ブルームーン]アイおっとりさん» 滅茶苦茶遅くなってすみません💦💦ありがとうございます!少しずつにはなりますが更新頑張ります!! (2022年11月6日 20時) (レス) id: 2892050d09 (このIDを非表示/違反報告)
[アイク・ブルームーン]アイおっとり(プロフ) - 面白いです!更新頑張って下さい!! (2021年11月25日 19時) (レス) @page37 id: 466201e21a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:透、恋 | 作成日時:2021年10月30日 1時