ハートが２５個 ページ5
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「こんにちはーーっ！」
「け、賢治君！今はちょっと静かにね…？」
「え？如何してですか？」
「え"っ！？…っとそれはだね…」
店に入り、先程の険悪な雰囲気をブチ壊すような会話を繰り広げたのは宮沢賢治と、ナオミの兄である谷崎潤一郎だ。
谷崎が静かにさせようとしたのは、妹が乱歩と太宰に喝を入れる事を知っているからであるが、
何せ気が弱い為賢治を抑える事は難しいのである。
先程谷崎に質問をした賢治は、谷崎がなかなか答えなかったので返答は諦め、
代わりに店内にいる三人を見つけ成程、と呟いた。
「皆さん、お腹が空いているのですね！」
「「「「…………は？」」」」
仮にも探偵社員である筈の彼の成程という言葉に、この空気の険悪さを理解してくれたかと一瞬喜んだ谷崎であったが、
矢張り賢治は何処まで行っても賢治なのだと納得せざるを得なかった。
ナオミは、賢治という破天荒の登場により幾分かは落ち着いたらしく、すっかり冷めてしまった珈琲を飲んだ。
「あ、珈琲冷めちゃってるじゃないですか。勿体無いですね…マスター、温かい珈琲と何か軽い物を頂けますか？」
ナオミ達三人のいるテーブル席へと向かいながらテキパキと注文する賢治。
オロオロしていたマスターは、漸く渋みと落ち着きを取り戻し注文に応えようと動き出した。
・
・
「＿＿ふむふむ。成程そう云う事だったんですね」
ナオミから今迄の経緯を聞かされた賢治は口をもぐもぐと動かしながら頷いていた。
賢治の視線の先にいる乱歩と太宰は、温かい珈琲を一口啜った。が、冷や汗は止まらない。
「そうですね、取り敢えずお二人は何か食べましょう！先刻僕が頼んだ物が来てますから！
良いですか？誰だって素直に気持ちを話せば通じ合えるものです。
ですから、その為には先ず腹ごしらえをしましょう！今は昼休憩ですが、見たところ皆さんまだ何も食べていないでしょう？」
賢治の言葉に目を丸くする面々。
賢治は些か強引ではあるが、多少は的を得ているからである。
「……それもそうだな。そう云えばお腹減ったし」
そう云って目の前のオムライスを食べ出す乱歩。
他の者も納得し、目の前の物を食べ出した。
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コロッk - こうゆう関係大好きです。もう神作品をありがとうございます❗新作とかもよろしくお願いします❗ (8月11日 2時) (
レス) @page18 id: da276811c6 (このIDを非表示/違反報告)
みすゞ - すごくかっこいいです…。これからも応援してます！ (2021年12月30日 22時) (レス) @page18 id: b518018b2f (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - 野菜さん» ありがとうございます！！新作は…やる気があれば、ですね…！頑張ります (2019年11月10日 20時) (レス) id: 29bb7cf916 (このIDを非表示/違反報告)
野菜(プロフ) - 更新お疲れ様でした！久しぶりに文スト読んだけど面白かったです！新作期待してますね！ (2019年11月10日 17時) (レス) id: 32f8337a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍色 | 作成日時：2019年7月21日 17時
