ハートが35個 ページ15
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『ずっと前から好きだったんです。…好きなんて言葉じゃ収まり切らないくらい。
如何して今迄気付けなかったのが不思議で堪らない。自分の鈍さに呆れます』
其処で言葉を切って、もう一度大きく息を吸う。
伝えるんだ、私の気持ちを。
伝えられてばっかだった自分を変えなきゃ。
もうフラれるのが怖いなんて気持ちは消えてる気がした。
『私は__』
「ストップ!!!」
『……え』
勇気を振り絞って、想いを伝えようとしたら乱歩さんにストップを掛けられた。
…や、矢っ張り迷惑だったとか??
すると、太宰さんに続き乱歩さんも立ち上がった。
「女の子に先に云わせる程落ちぶれている心算は無いよ。僕だって__」
「私も__」
「駄目ですよ、乱歩さんに太宰さん」
乱歩さんと太宰さんが話そうとしたら、
それまで静かに見守っていた賢治君が笑顔で静かに牽制した。
これには私を含めた此処に居る面々が驚かされた。
「Aさんが自分の気持ちに気づいて、自分の言葉で一生懸命伝えようとしているんです。
それを遮ったらAさんの想いは何処へぶつければいいんです?
こういう時は相手の言葉を遮らず、気持ちを全部受け止めてまたお返しすれば良いんですよ」
ね?と微笑む賢治君。
それを見た乱歩さんと太宰さんは落ち着いたのか、ゆっくりと座る。
「あ、じゃ、じゃあボク達は上に戻ろうかな?
ほら休憩は終わってるし、屹度国木田さんが…」
青い顔で立ち上がる谷崎さんに続き、ナオミちゃん、賢治君が立ち上がる。
「それじゃ、先に戻りますわ」
そして去り際にナオミちゃんが親指をグッと立てた。
三人が居なくなった所で、もう一度深呼吸をする。
先刻から息を吸い過ぎて頭が痛くなりそうな気がしてくる。
それでも、賢治君の云った通り、私は私の想いをぶつけたかった。
『私は…私は、ずっと大好きです、
__…乱歩さん、貴方の事がっ!!』
「……ッえ?」
「……ッ!」
云った。
遂に云ったよ。
……不思議とあんなに五月蝿かった心臓が、やけに静かになっている様な気がした。
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コロッk - こうゆう関係大好きです。もう神作品をありがとうございます❗新作とかもよろしくお願いします❗ (8月11日 2時) (レス) @page18 id: da276811c6 (このIDを非表示/違反報告)
みすゞ - すごくかっこいいです…。これからも応援してます! (2021年12月30日 22時) (レス) @page18 id: b518018b2f (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - 野菜さん» ありがとうございます!!新作は…やる気があれば、ですね…!頑張ります (2019年11月10日 20時) (レス) id: 29bb7cf916 (このIDを非表示/違反報告)
野菜(プロフ) - 更新お疲れ様でした!久しぶりに文スト読んだけど面白かったです!新作期待してますね! (2019年11月10日 17時) (レス) id: 32f8337a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍色 | 作成日時:2019年7月21日 17時