ハートが３２個 ページ12
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「そう云えば、乱歩さんはどんな感じだったんですか？」
「…聞きたいかい？」
「えっ……」
敦君の問いにニヤリと怪しげな笑みを浮かべる与謝野さん。
『よ、与謝野さん、揶揄うのはやめて下さいよ…？』
敦君のビビリ具合に堪えずに笑ってしまい、声が震えた。
「ふふ、アンタも笑ってるじゃないか」
『き、気のせいですよ』
「国木田さぁん…！」
「諦めろ、敦」
「…ねぇ、続きは？」
与謝野さんと二人で笑っていると鏡花ちゃんが続きを催促したので何とか笑いを抑える。
「…乱歩さんはね、
貧民街に居たAを一番最初に見つけて、
一番最初に探偵社で保護しようとして、
一番最初に面倒を見ようとしたンだ。
……Aの事に関しちゃ、大体一番最初を取ってった。
ま、それでも妾が一番最初に打ち解けたんだけどね」
「そうだったんですか……」
…そうだったなぁ。
乱歩さんが居たから、今の私は此処に居るんだ。
第一印象は同い年か年下ぐらいで打ち解けられそうって思っていたけど。
デリカシーが無いというか、他人に対して遠慮が無い、みたいな感じだったから矢っ張り一番最初には打ち解けられなかったっけ。
今と変わらず傷口をえぐって更に塩を塗るようなズケズケとした物言いだったけど。
嘘じゃ無い心からの真っ直ぐな言動に、私は救われて、また誰かに心を開けるようになったんだ。
＿＿また思い出してんの？そんな事より聞いてよ、今回の事件も……
＿＿はぁ？異能の使いすぎで倒れた？気を失ったら昔の夢を見て泣いちゃった？莫迦じゃないの、普段から僕達に頼らないから過去を夢で見たぐらいで泣いちゃうんだよ
＿＿え、もう仕事に慣れたの？流石だね！ま、僕には遠く及ばないけど！
何故か勝手に再生される思い出達。
『……ッ！！』
…あれ、なんか、心臓が。
「＿＿因みに社長に保護するという旨を伝えたのも俺ではなく乱歩さんだ」
「えっ！？乱歩さんが…！？」
「……意外」
「でもその後は太宰が付きっきりで面白くなさそうにしてたねェ…
……おやぁ？A、顔が赤いよ？」
…顔が赤いよ、だなんて。
与謝野さんの事だから屹度、
この話をしていたら私がこの気持ちに自覚する事なんて予想していたでしょうに。
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コロッk - こうゆう関係大好きです。もう神作品をありがとうございます❗新作とかもよろしくお願いします❗ (8月11日 2時) (
レス) @page18 id: da276811c6 (このIDを非表示/違反報告)
みすゞ - すごくかっこいいです…。これからも応援してます！ (2021年12月30日 22時) (レス) @page18 id: b518018b2f (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - 野菜さん» ありがとうございます！！新作は…やる気があれば、ですね…！頑張ります (2019年11月10日 20時) (レス) id: 29bb7cf916 (このIDを非表示/違反報告)
野菜(プロフ) - 更新お疲れ様でした！久しぶりに文スト読んだけど面白かったです！新作期待してますね！ (2019年11月10日 17時) (レス) id: 32f8337a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍色 | 作成日時：2019年7月21日 17時
