【WT→MHA】菊地原成代主と弾バカがヒーローを目指すNO.4 (ページ36)

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相澤先生とオールマイト先生が帰った後、ぼくと出水は何とも言えない空気だった。
母親たちも話が済んだならと集まり、無事だった事をもう一度喜ばれ、もみくちゃにされた。

両親に、気を使っている…それは確かに、あった。転生してきた、普通じゃない子供。だから、せめて、生んでくれたことを感謝したい、幸せになってもらいたいと思っていた。
それが筒抜けだったなんて…親って、すごい。ちょっと、泣きそうになった。

何はともあれ、これでまた、みんなとヒーローを目指せる。
ぼくは両親にもみくちゃにされる中、目のあった公平と笑い合った

「出水、荷解き手伝って…」

「おー、良いぜ」

時は過ぎ、寮に引越ししてきたのは良いものの、母親が買った服の量が溜まりに溜まっていた。これでも、半分以上実家に送ったのに、だ。

タンスの使わない段に、着ない服を詰めていく。

「お、士郎これなんか似合いそう」

「母さんのセンスは良いからね…というか広げないで…たたんで……」

「悪い悪い！」

なんとか服を片付けきり、ホッと息をつく。
部屋はシンプルに男っぽい内装だ。
あと、個人用の小さめなキッチンと冷蔵庫完備…これは出水も同じだ。
…大食いですからね、はい。寮でも作りますよ……なんて、肩を落とす。

ふとベッドの方を見れば、引越し前父親に渡された猫のゆるい大きな抱き枕だけが異質な存在感を放っていた。

「あれは流石に、かたづけられねーな」

「うん…とりあえずベッドに置くよ…狭くなるけど」

「いーじゃん抱き枕、おっ、結構いい抱き心地～……あー、ねみぃ……」

「人のベッドで寝ないでよ…？」

そんなバカな会話をしていると、芦戸が部屋を訪ねにきた。

「士郎ちゃん！今ね、みんなでお部屋お披露目会しようって話してるんだ！良かったらきてー！」

「わかった…ほら、公平、寝てないで起きて」

「おう…」

2人で部屋を出ると、驚いた芦戸の顔。

「？どうしたの」

「な、なんでもないよ！なんでも！！」

「そう…？」

どこかソワソワした様子の芦戸に不思議に思いながら、大人しくみんなのいる場所について行った。

部屋お披露目…かぁ……ぼくの部屋対して面白いもの何も無いんだけど、良いのかな…そんなことを呟けば、とりあえず男子の部屋だから！と芦戸に言われた。

ならいい…のか？