【WT→MHA】菊地原成代主と弾バカがヒーローを目指すNO.4 (ページ33)

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両親説得と全寮制編1 ページ33

(相澤消太視点)

度重なるヴィランの襲撃や内通者の疑い。
雄英も手をこまねいている訳にはいかなくなった。
そのため、全寮制にする事が決まり、森林合宿での謝罪と全寮制に関して説得に各家庭を回っていた。

「次で最後だね、相澤くん…」

オールマイトが厳しい顔になる。

「菊地原と出水ですね…まさか、一緒じゃないと話さないと言われるなんて思ってもみませんでした」

そう、誘拐されただけでなく、その後遺症で一時的に記憶喪失となった菊地原。
菊地原が居ない間、何も食べず茫然自失になっていた出水…。

そう簡単に、親が納得するとは思っていない。

指定された家を訪ねると、菊地原が玄関前に立っていた。

「わざわざ足を運んでいただいてすみません、オールマイト先生、相澤先生」

「いや、当然の事だ…なぜ外に？」

「先生方の心音が聞こえたので…とりあえず、中へどうぞ」

菊地原は淡々としているが、何処と無く緊張している様に見えた。

部屋に入ると、大きいソファに、女性が2人にこやかに微笑んでいた。
テーブルの上には既に飲み物。

「しろちゃん、こっちこっち」

「は、はい、母さん…先生方も、おかけください…」

菊地原に促され、対面のソファに座る。

「はじめまして、公平の母です…士郎ちゃんの母でもあります」

「はじめまして、士郎の母です…公平くんの母でもあります」

2人の女性はそう挨拶した。
2人が教室でなんちゃって双子なんて呼ばれているのを思い出す。
2人の下宿先のアパートを隣同士じゃないと許可しないと言ったのは母親だという話も又聞きした。

俺は2人に、子どもを危険に晒してしまった事、被害を出してしまった事を謝った。
オールマイトも、その場に居なかったことや、今回菊地原に無理をさせてしまったことに頭を深く下げる。

「単刀直入に申し上げますと、どのツラ下げて来やがるって気はしてますが怒ってはいません」

菊地原の母親の言葉にそれは怒っているのでは、と思った。

「でも、私達は可愛い子供達の夢を邪魔する事はしたくありません
この子達は雄英を辞めたくないと言いました…雄英を卒業してヒーローになりたい、と」

「なので、母親である私達は、それを応援したいと思います」

交互に話す2人は、お互いの子供撫でながら穏やかにそう言った。

「「なので、先生方は父親に許可を取ってください」」

…え。

2人の言葉に、待ってましたと言わんばかりに2人の男性が現れた。