【WT→MHA】菊地原成代主と弾バカがヒーローを目指すNO.4 (ページ4)

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「えっと……拳藤さん、だっけ？」

「あ、呼び捨てで良いよ、菊地原だよね」

「ありがとう…いつも物間が迷惑かけてるみたいで…一応友人として謝っておくよ」

拳藤さんは気にしないでと笑ってくれたが、物間は不満そうにどういう意味だよと噛み付いてきた。

「とりあえず食べない？」

ぼくが空席にトレーを置くと、2人も同じ様に席に落ち着いた。

「出水は？居ないの？」

物間がキョロキョロと辺りを見回す。

「ぼくで悪かったね
出水はまだ注文中」

「なんだつまらないな…それで、菊地原は…ダイエットかなにか……？」

物間はぼくの『一人前』の食事量を見て眉を寄せた。

「いや、個性伸ばせるかの実験
今までカロリーが個性を使うエネルギーになってたから大量に食べてたけど、逆にエネルギー供給を絶って、限界に挑戦してみようと思って」

だから肉体維持できる食事量で十分と言えば、物間は微妙そうな顔をした。

「何それ…大丈夫なの？試験前に体調崩しても知らないよ」

「私も心配だな…物間から菊地原の事はよく聞いてるけど、急にそんなことして悪影響とかないの？」

「やばいと思ったらすぐカロリー取れるように常備してるから平気
2人とも心配してくれてありがとう」

僕がポケットからいつも世話になっている栄養バーを見せると、拳藤さんはホッとした表情でそれなら良いんだと頷いてくれた。

「はぁー？僕はべつに心配なんかしてないけど？何勘違いしちゃってんの？」

「…ぼくその物間の顔芸大好きなんだよね」

「好…？！っ、ばかじゃないの？！って顔芸って何さ！」

物間の反応に、拳藤さんが笑う。

「菊地原って、面白いね」

…え、ぼくの方だったのか。ちょっとショックだ。

「物間に聞いてたイメージとはだいぶ違ったけど…うん、良ければこれからも仲良くしてほしいな！」

ニコッと効果音が付きそうな笑顔。良い人だなぁ。

「こちらこそ、よろしく…
因みに、物間は僕のことなんて話してたの？」

「え、それはー」

「……ッ拳藤！言う必要ないから！！」

物間が必死な形相で止める。
あー、ほんと、その表情筋どうなってるの…コロコロ変わる表情の変化に笑う。

「物間、今のはジョークだよ」

「は？」

「忘れてない？ぼく、耳が良いんだよ？」

ぼくの言葉に、物間はサッと顔を青くした。かと思えば直ぐに赤くなり、恨めしそうに睨んできた。

「隣のクラスで話すなんて、うっかりだよね、物間は」

「うるさいなぁっ！！」