【WT→MHA】菊地原成代主と弾バカがヒーローを目指すNO.4 (ページ2)

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(上鳴電気視点)

盛大な愛の告白(語弊)の後、話を聞いていたA組女子達は一斉に2人の周りに集まり抱きついたり良かったよー！と涙目になったりと大騒ぎになっていた。

どうやら、八百万が元気が無いという認識は、女子の中では俺たち以上にあったらしい。
女子ってそういうのに気付きやすいんかね…単に男女の差ってのもあるか？

ふと、峰田を容赦なく教室から蹴り飛ばすという方法で追い出した出水に話しかける。

「お前こうなる事分かってたのか？」

「ん？あー、まぁ、一種の賭け？
士郎が素直になれれば、何の問題もなかったんだけど…あいつ、人の心配はしても、それに自分が首を突っ込んで良いのか尻込みするんだよな」

女友達とか初めてだから余計に、と苦笑する出水は、女子達に囲まれている菊地原を見て目を細める。

「だから無理やり素直にならなきゃいけねー様にしてやったって感じ

八百万も、自信を失いかけてたのは目に見えてたからなぁ…士郎みたいな奴にファンなんて言われたら、自信もつくだろ？」

「なんか意外だわ……お前、周りの事色々見てんだなぁ」

「目は良い方だからな」

「個性ジョーク？」

俺のツッコミには答えずに、出水はスマホを取り出して女子に囲まれて揉みくちゃにされている菊地原を写真に撮った。

「……これで士郎が女子達ともっと『友達として』仲良くなってくれりゃ良いんだがなぁ…」

「保護者かよ…あ、双子だったか」

「お前そのネタ好きだな」

「瀬呂にも言われたわ」

出水はニヤリと笑って、俺を見る。

「仮に双子なら、俺が兄貴の方だよな？」

「え？そここだわる感じ？」

女子達も落ち着き、そろそろ帰らないととみんな帰宅の準備を進める。
菊地原はもうすっかりいつもの無表情に戻っていた。

「やー、菊地原の意外な一面を見たわ」

「上鳴…見物料でも取ろうか？」

「あー、じゃあ、はい、キャラメル」

特別好きでもないが、士郎にキャラメルをあげて以来持ち歩くのが何故か癖になっていた。

「いや冗談だったんだけど…なんでいつも持ってるの…」

本当にな。

「士郎俺に感謝とかはー？」

「無い…って言いたいところだけど…ありがとう…期末試験の期間前までには、なんとか持ち直して欲しかったから

百なら筆記は心配ないだろうけど、演習試験は気の持ちようで変わってくるからね」

キマツシケン…期末試験？！

「忘れてたー！！」

「「……っ、は？」」

くそっ、同じ角度で首傾げんな双子コンビ！！