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急ぎグラスホッパーでエンデヴァーさんが戦っている元に飛んでいく。
その途中で、カメレオンで姿を隠す。
目指すは、脳無の真下。
エンデヴァーさんが、ホークスさんに無言の合図を出すのは熱と空気の音で聞こえていた。
「エンデヴァーさん！加勢します！！」
姿の見えない敵の声に、脳無の動きが一瞬止まる。
それが狙いだよ、ばーか。
真下から、グラスホッパーで勢いよく飛び、僕は自分の頭上で腕を組む。
スコーピオンは、体のどこからでも刃が出せる…なら、その刃を、より大きく、硬く、ぼくの腕から生やし、ぼく自身が矢となる。
脳無を真下から貫き、頭上に飛び出す。
貫いたそばから再生するなんて、とんだ化け物。
でもね、そんな化け物を倒そうとしているエンデヴァーさんの心音は、お前よりも、つよい。
音の話じゃ、ない。
ぼくはさらに、腕に生やしていたスコーピオンを鞭の形にして、脳無に巻きつけ、串ざす。
そこで姿を現し、エンデヴァーさんに叫ぶ。
「投げます！！」
「よくやった！！」
エンデヴァーさんが、他の建物や人を気にしないほどの、上空に、思いっきり引っ張り上げ、言葉通り投げた。
ぼくが貫いた部分の再生で、脳無は身動きがうまく取れない。
エンデヴァーさんがそのまま炎で上昇していく。
ぼくはゆっくり落下した。
上空で大技をぶっ放すエンデヴァーさんを見ながら、音でわかった。
エンデヴァーさんの、勝利だ。
ぼくはエンデヴァーさんの落下位置に柔軟性のあるシールドを張る。
自分の分は不要だ。真下に、心音。
ぽすん。
安心する腕の感触。
「お疲れさん、士 郎」
「ん、早くエンデヴァーさんとこ連れてって」
そう言うと、出水は『ぼくごと』テレポートした。
驚いて出水の顔を見たら、1人までなら触ってりゃ一緒にテレポート出来るようになったと笑われた。
ぼくも成長したけど、出水もこうして、当たり前のように成長する。こういうところがズルいんだよなぁ…。
目の前の煙が晴れる。
エンデヴァーさんの、スタンディングだ。
ヘリのリポーターが叫んでいる。
勝利の…始まりの、スタンディング。
すると、墨のように黒くなった脳無から、白い脳無がまだ残っていたようで、バラバラと出てきた。
全く。
「NO.1ヒーローのスタンディング、邪魔すんな」
出水が一瞬で残りの脳無を撃ち抜いた。
「さすがシューティングヒーロー」
「からかうなよ…」
エンデヴァーさんは、しっかりとその足で立ち、腕を上げていた。
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夜見(プロフ) - コメント失礼します！この小説を読んでとても気に入りました。続編を待っています！ (2022年11月27日 2時) (
レス) id: ec7facf74e (このIDを非表示/違反報告)
shion - コメント失礼します！主さんのこの小説が大好きすぎてもう何回目か分からない程読み直してます！この小説ずっと残してて欲しい…( ᵒ̴̶̷᷄௰ᵒ̴̶̷᷅ ) (2022年3月11日 2時) (レス) id: 24529489b2 (このIDを非表示/違反報告)
Kanade(プロフ) - 何回もこのお話を読ませていただいてます！更新されるのを楽しみにしています！ (2021年7月1日 21時) (レス) id: 65639ee896 (このIDを非表示/違反報告)
月詠 乃愛(つくよみ のあ)(プロフ) - このお話好きすぎて何回も読み直してます！更新楽しみにしてます！ (2021年3月20日 0時) (レス) id: 65a4e6fd11 (このIDを非表示/違反報告)
秋 - 何回も読ませていただいてます！更新楽しみにしてます！更新はいつからはじまりそうでしょうか……。 (2020年12月21日 0時) (レス) id: 43bac8b05d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こんにゃくの様な何か | 作成日時：2019年3月7日 0時
