当て馬だって頑張ってます【呪術廻戦】

01:モテ期なんてなかった ページ1

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＿＿＿当て馬....優勢な者を牽制する目的で推し立てられた者のこと。





この言葉を覚えたのはいつだったか覚えていないが、私がまさにこれに当てはまっていることを実感したのは遅くも最近のことである。







遠くで悟と傑が仲睦まじく喧嘩しているのを遠目に私は愚痴を零した。







『硝子聞いて、私がモテ期だと思ってた時代が全部当て馬として利用されてただけだったって気づいちゃったんだけど』


「バットエンド待ったなしだなそりゃ。てか遅くね？それいつの話？」








中学入ってから、と返すと察したように硝子は薄い笑いを浮かべる。哀れすぎるとの一言を添えて。



やけに男子との交流が増えたなとは思っていたのが、向こうは既に本命がいたらしい。ちなみに全員。






何もかもが普通か平均以上の私は彼らの当て馬に丁度良かったとのこと。本命の彼女さんに言われたことがあるから多分そうなんだろう。








というか、わざわざ言いに来るのも普通に性格悪いし、そんな子を選んだ男も大したことなかった。そう思うことにする。じゃないと救いがない。





当て馬に使われたせいで特別友人以外の女子からは「男誑し」と邪険にされていた可哀想な女である。




繰り返すが、私は総評として中の下のような人間なので何か秀でているものなんてひとつもない。









まじで男なんて信じられないわ、と苦言を零す。

するとそれが聞こえたのかはたまた偶然なのか。











「そんなブスい顔してなにやってんの」

『マジでお前タイムリーすぎて殺したいわ』

「まぁまぁ、悟も悪気はないんだし」

『悪気しかないでしょ』






クズ共のお出ましである。

02:喧嘩するほど→

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