ただの水を惚れ薬として飲ませたら【呪術廻戦】

02：嘘は甘く ページ3

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それを飲み干す五条の前で、胸を踊らせる私と夏油。



すると、口を離した五条は不味かったというように先程と同じく顔を歪めた。





「うぇ、くそ甘めぇじゃん。なんだよこれ」

『...実はね五条、それ惚れ薬』

「...は？」






ぽかんとした顔が私を見る。ついさっきまで体を動かしていたせいか、彼の頬は微かに頬照っていた。




『今飲んだのは私が特殊ルートで入手した、目の前にいる人に恋しちゃう惚れ薬なの』





説明を付け加えるが、五条は表情を1ミリたりとも動かさない。 引っかかってるなとドッキリの成功を実感しながら、必死に笑うのを堪えた。




勿論惚れ薬なんて嘘。特殊ルートなんて嘘。ただ水にガムシロをいくつか入れただけ。








『どう？美人でもない私に、いつも馬鹿にしている私に、キュンキュンしてきた？』






自分で言っておいてなんだが恥ずかしいなこれ、仕掛けておいた側だけれど、早くネタばらしがしたい。




きっと五条だって否定するはずだ。だって中身はガムシロ入りの水。

「マジで焦ったわバカ！！」みたいな感想が聞ければ大満足、作戦は大成功だ。






期待の眼差しで五条を見る。
すると返ってきたのは何故か弱々しい声。







「....は、なんだこれ、マジで変な気持ちになってきた...」

『....ん？？』





ガムシロ入りの水を飲んだだけの五条くん、なんだか様子がおかしいのですが。

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