10:よくあるオムライス ページ10
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私の主達が最近、というかずっと外食ばかりしている。
それによりメイドの仕事もひとつ減って私的には得なのだが、
何故かマネージャーに家で食べる機会を増やすように頼まれた。
身バレ防止したいらしいけど出費抑えたいだけでは、と言いそうなった口を抑えてとりあえず了承した。
『....ということで。今日は家で食べる。外出禁止』
「え、なにAの手料理?バイト時代に作ってたやつ食わせてよ♡」
やだと駄々をこねるかと思ったが、悟の方はコロッと落ちてくれた。
そもそも傑は食べれたらなんでもいいよの精神らしいから悩む必要がない。
バイト時代に作ってたもの、と言われるとまぁまぁあるけど。
その中でと言われると、
『お待ちどうさま。今日はオムライス、です』
やっぱり定番のオムライス。
客はケチャップで文字を書いてもらうこと目当てだった気がしたけど無視。
だだっ広い机に2人分の食事を並べると、僅かに2人の瞳は輝いて見えた。
「うわすげぇ、これ漫画とかで見るやつじゃん?萌え萌えきゅん貰えるやつ!」
「え、まさかそんなサービス付きの愛の籠ったオムライスなのかい?嬉しいね」
ナイフも刺さずに2人してそんなことを聞いてくる。
面倒だから適当にあしらうことにした。
『私の中の愛情メーターが不足してるからそのオムライスに愛情は残念ながら入ってない。
ということで萌え萌えなんとかはできない。以上』
最後に冷めないうちに召し上がれと定番の台詞を付けてそそくさに私は退散しようとした。
分かっていたけど逃がしてくれるわけがない。
キッチンへと向かったはずなのに、気づけば悟に姫様抱っことかされてる。
もうこれも慣れてしまって、焦りも抵抗さえもない。
「じゃあ飽きられるほどに撫で回して愛情注いであげる。そしたらメーターいっぱいになるだろ?」
『主達は愛が重いからやだ』
「それ私も含まれてるのかい?照れるな」
愛が重いが褒め言葉というのは聞いたことがない。
何しても喜ぶ2人、特に傑はもはや怖い。
またさっきのだだっ広い机に戻ってきて、下ろしてもらえたかと思えば悟の膝の上。
分かりやすくため息をついてみせる。
『....すればいいんでしょ、
ほら、萌え萌えきゅーん』
この後、棒読みだとかなんとか言われて30分くらいオムライスは口をつけられない羽目になった。
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みかん - 好きです⇐(唐突なる告白) (2023年1月8日 17時) (レス) @page10 id: 090773d13c (このIDを非表示/違反報告)
マリオット - アッッッッッッッッチーングハッ(死因キュン死)おう、、えん、、、、、、してますよ。 (2022年11月6日 9時) (レス) @page10 id: 4a1e7dbbbb (このIDを非表示/違反報告)
りう(プロフ) - このお話好きすぎます...応援しております(;_;)♡♡ (2022年10月29日 1時) (レス) id: 3d29444623 (このIDを非表示/違反報告)
えぞりす - めちゃめちゃ面白くて大好きです!更新楽しみにしています。これからも頑張ってください! (2022年10月28日 21時) (レス) id: 2c7fdb3e13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むぎ | 作成日時:2022年10月25日 19時